A rolling stone gathers no moss.

イギリス人は「転がってばかりいる石には苔すら生えない」というたしなめで使い、アメリカ人は「転がり続ければ苔は生えない」という鼓舞する意味で使います。
さて、あなたはどっち。

転石苔生さず。
日本人は積み重なった時間をまとった庭石、虫の音、紅葉に情緒を感じる遺伝子を持っていて、それは民俗学的に稀なことだそうです。



街の葉が色づき始めました。

DSC02247

DSC09574

DSC02140

多くの国の人にとって
枯れた葉っぱに魅せられるぼくらの姿は
とても奇異に映るといいます。
良かったですよね、日本人で。





きれいに着飾ったときもあった
宿無しに銭をくれてやったこともあったよね
みんなは言ってた お嬢さんそんなことするもんじゃないって
だけど君は高笑いしながら相手にしなかった
だけど今は違う
君は誇りを忘れたように
食べ物の計算をしながら暮らしている

どんな気持ちだい
どんな気持ちだい
宿無しの境遇は
誰にも相手にされず
転がる石みたいだろ

ちゃんとした学校も出たんだよね
でもそこでは何も学ぶものはなかった
誰も路上生活のことなんて教えてくれなかった
今となってはそのコツを自分でつかまなきゃならない
君は言ったよね 変な男なんか相手にしないって
だけど男は近づいてくる
君は男のうつろな目を覗き込みながら
私はいかがって聞くはめになるんだ

どんな感じだい
どんな感じだい
ひとりで生きるって
帰る家もなく 誰にも相手にされず
転がる石みたいだろ

周りを見渡してみろよ 男たちはみな不機嫌顔だ
あいつらが君のところに近づいてくるとき
足蹴にしたらいけない
そんなことをしては生きていけない
君はこぎれいな男と馬に乗ったこともあった
その男は背中にシャム猫をかついでいた
君にとってはつらいことかもしれないが
もうそういう男とは縁がないんだから

どんな気持ちだい
どんな気持ちだい
ひとりで生きるって
帰る家もなく 誰にも相手にされず
転がる石みたいだろ

塔の上のプリンセスも世間の人々も
酒を飲みながら幸せに浸っている
互いにすてきなプレゼントを贈りあって
でも君にはそんな相手もいないから
その指輪を質屋に入れるしかないね
仲良くしていたやつがいたじゃないか
ボロをまとったナポレオンっていう
あいつのところへ行けよ 呼んでるぜ
君はもう何も持っていないから 失うものもない
君は誰にも見えていないし 隠すような秘密もない

どんな感じだい
どんな感じだい
ひとりで生きるって
帰る家もなく 誰にも相手にされず
転がる石みたいだろ



この歌詞のキモは When you got nothing, you got nothing to lose. にあります。
誰にだってうまくいかない局面はやってくるし、右に転んでも左に転んでも今より下はないという所まで転げ落ちることもある。
でもディランは「それは幸福のために支払う代金を先払いしただけなんだ。その証拠に、もう君には怖いものはないだろ」と歌っているのです。
行き詰まったら葉をきれいさっぱり落として、拾ってきた毛布にくるまって冬を過ごせばいい。
その間に根が伸び、必ず春の芽吹きが訪れるのだと信じて。 




相談会にお越しいただいた皆様、楽しい時間をありがとうございました。
あなたのその庭に感じたそのトキメキを逃さずに、花いっぱいの未来をイメージし続けてくださいね。
あわてることはありません、すでにその庭は約束されたようなもの。
イメージできたらできたも同然なのです。