涼やかに庭の風 オッ夏の虫

今年は梅雨の後半が灼熱だったためか、ここのところの30℃超え近辺だと柔らかく感じられ、設計への集中力が持続しています。



今夜はこれ。

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帰宅し夕飯を済ませて庭に出れば、頑張った今日をほめたたえてくれるような涼風が。
しばし感慨に浸り、ふと気づくとジリリリ・・・ジキジキジキジキ・・・という虫の声。昼間に大騒ぎしていたセミとは違います。コオロギではないし、スズムシでもないし、秋のお楽しみのマツムシでもないし。YouTube で調べてみたら、正体はクツワムシでした。






新旧の個性派を取り揃えた厳選短編集みたいで、
ここ数日、ページを惜しみながら読みふけっています。

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19時頃から鳴き始めて21時まで。その後は風が街路樹を揺する音だけの静寂となりました。



篠原勝之氏の師であり、
好事家には名の知れたラブミー農場の主人であり、
熱烈なエルヴィスフェンであり、
楢山節考の著者である深沢七郎。

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今は山梨の山岳でゲイジュツしている
クマさんから師への追悼文に、
シングルモルトを舐めつつほろ酔いました。

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他には四谷シモン、俵万智、武田花、
島田雅彦、西村賢太、武田砂鉄、
町田康、あがた森魚、山崎ナオコーラ・・・
達者な面白どころが目白押し。




思えば当たり前のことながら、真夏の夜にも虫の声がするんだなあと、なぜしばらく忘れていたのかなあと、なぜ今頃気付いたんだろうと、故郷ではもっとたくさん鳴いていたはずなのに、なぜ記憶にないのかなあと、あれこれ思う夜の庭。



これも名作。

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お気に入りの音楽を繰り返し聴くように、
とうとう4回目を読み進めています。
繰り返すほどにメロディーと化す文章です。 



故郷の記憶にないことには心当たりました。同じ時刻に、田んぼのアマガエルが大合唱をしていて耳に入らなかったのです。
懐かしいなあ、あの轟音に近い両生類の求愛の声。



あまりに可愛いかったので、
クマさんのfacebookから無断借用。

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どうかお許しを。