庭を部屋にする。

庭を部屋の外にある地面と捉えている限り、そこは生活空間になりません。人が心地よく時を過ごしてこそそこは暮らしの場所になるのです。
狭めの庭なら極上の「外の部屋」として、広い庭なら間取りを考えるように組み立ててゆきましょう。



伊藤邸 Before

伊藤邸Before

After

伊藤邸After


石川邸 Before

石川邸Before

After

石川邸After


藤原邸 Before

藤原邸Before

After

藤原邸After


高橋邸 Before

高橋邸Before

After

高橋邸After






庭にストーブを設置するお客様が増えつつあります。
かくいうぼくもテーブルに電気ストーブを置いて頁をめくる日々。秋から冬の冷えた空気は、睡魔の来襲が遅くて本が捗ります。



今日からです。

チラシ2017秋文庫表面3

チラシ2017秋文庫表面2

チラシ2017秋文庫表面1

眺めてばかりだった庭を
極上のひと部屋としてイメージしてみましょう。
イメージできたらできたも同然。 



初日の早朝、楽しみで
遠足の朝のように暗いうちから目が覚め、
夜明け前の庭の静寂を楽しいでいます。
菊地成孔の新刊をめくっていたら
脳内に懐かしい曲が流れてきたので、
本日の出囃子はこれで決まり。





革命とは、卑劣にして身勝手この上ないテロや、アルコール依存症患者のように敵を仕立て上げては因縁をつけるインチキ教祖や、エセ政治家が民衆の不安を煽り、御身は棚に上げっぱなしで世の不正を糾弾するアジテートなどで成し得るものではない。
ベトナムへと向かう兵士と、それを見送る人々の士気高揚音楽と成り下がったスイングジャズに、盟友ディジー・ガレスピーと共に、ビバップという新兵器を炸裂させモダンジャズ革命を起こした、自由と抵抗のシンボル、バードことチャーリー・パーカーのように。
バードは34歳でこの世を去った。薬物とアルコールで破滅的に傷んでいた彼の心臓が、テレビを観ていて笑った拍子に不全を起こしたのだという。惜しいことに彼の息吹はそれまでとなったが、この曲でかしこまってラッパを添えている、跳ねっ返りの革命家志望の若僧マイルスが、後にモードジャズという新たな革命を成し遂げることとなる。
革命は卑劣にして身勝手極まりないテロや、アジテートなどで成し得るものでは絶対にない。連れ合いに、家族に、隣人に、人々の心に幸せを満たした者だけが成立させるのだ。ぼくは心臓が鼓動を続ける限り、そんな庭を生み出し続けたいのだ。この曲のように青い鳥がさえずっている庭を。
えっ、君は革命家を目指しているのかって?モチのロンである。それは17歳の夏から抱いている夢だ。そのために生徒会副会長になり、翌年には会長になり、街に初雪が降りしきる、そう、まさに今日と同じ11月3日、ディスコパーティーをメインとした革命的な文化祭を大成功させた。当時流行のソウル・ドラキュラ、ハッスル、ハロー・ミスター・モンキー、スタイリスティックスの愛がすべて、サンタ・エスメラルダの悲しき願いを、木造校舎の床が15㎝バウンスほどステップしながら、仲間たちと歓喜の汗を涙を流したのだ。
その後校長と大げんかとなり、体制の権化と反体制革命家志望者の論争はとめどなくエスカレートして行った。ついには「造反有理!ソウルミュージックのソウルを解さず、日和見的御都合主義から動こうとしないあなたを軽蔑する。そのような者から卒業証書を受け取って頭を下げることなど屈辱である」と啖呵を切り、なんとなんと卒業式の直前に退学届けを出すに至ったのだ。まあ言うなれば、跳ねっ返りの若僧革命家が経験した、最初のほろ苦い正当的挫折である。
それ以来ぼくは本気で、何らかの革命を成し遂げないうちは、あの親不孝な行いが愚行に終わってしまうという思いに囚われた。その青臭い青春の情念が、未だもってほんのわずかではあるが、海馬の隅にこびりついているのです。
庭ですよ、庭。あなたの人生に、振り幅をプラスマイナスゼロに近づけようとする平凡な日々に、この上なく幸福な明星たる革命を成し遂げるために。

う〜ん、朝からノリノリである。