恥ずかしながら、ブタクサとセイタカアワダチソウを同じ草の別称だと思っていました。これはぼくだけでなく、数年前にはそう解説している文章がいくらでもあったし、現在でもブタクサの画像検索をすると出てくるのはほとんどがセイタカなので、地方によってとか、学会の見解としてとか、そういう何らかの推移があったのかもしれません。



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秋の花粉症の原因として最初に挙げられるのがブタクサ。ところがぼくはその姿を見たことがないのです。結構植物に意識が行く暮らしをしているぼくがそうなわけですから、たぶん相当に個体数が少ない種なのではないかと思われます。一方セイタカは、ススキと覇を競いながら今頃のどの風景にも咲いています。



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セイタカは虫媒花。虫によって受粉が行われるため花粉を風に舞わすことはなく、つまりは花粉症の原因にはなりません。対してブタクサは風媒花。



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ぼくは常々、コマーシャルで杉が煙のように花粉を飛ばす映像を見た途端にグズグズしだして鼻をかみ「あなたはいいわよね、鈍感で」と赤鼻の不機嫌顔になる女房に、「それって自己暗示でしょ」と「花粉症 気のせい説」を唱えてきました。この秋の花粉症も、想像するに、いかにも花粉を撒き散らしそうに揺れているセイタカとブタクサとを混同した、思い込みから発症しているのではないかと。



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花粉症は花粉が引き金になるが、本当の原因は汚染された空気にある、というのはこの頃の統一見解となっています。加えて花粉症薬の大半を占めるレセプターブロックの抗ヒスタミン薬を使い続けると、アレルゲンに対してより敏感な体質になってしまうということも。
病は気から。気を先に病んだばかりに重症化してしまわないように、ご注意ご注意。



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花粉症の皆様、気を落ち着けて、勘違いによる自己催眠に陥ることなかれ。
晩秋の風にそよいでいるセイタカはブタクサではなく、加えてブタクサはとても少ない植物。セイタカは冤罪で、ブタクサは推定無罪です。



これがブタクサ

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病気は気の病、元気は気が元、活気は気を活かすことから。いい気を取り入れて、プラシーボでもマジナイでも自己催眠でも何でもいいので、気力の充実を最優先にして過ごしましょう。
そうそう、ところで庭はどんなでしょう。住む人の気の状態は、そのまま庭に出ますんでね。ススキが原になっていませんように。





今日は「港南台店」にいます。