髪が濃い人薄い人、キャラが濃い人薄い人、思考が濃い人薄い人、人の濃淡は様々です。どっちが良いとかそういうことではなくて、それぞれにそれぞれの魅力を持っている、いわば個性なわけですが、ただ、影が薄くて線の細い男性というのは頼りないものですよね。同性だからかとても気になってしまい、「もっと頑張れよ」と言いたくなる場面がよくあります。

多くの場合、様々な「しいたげられた過去」がそういうカタチでの防衛になっているわけです。その人は自ら自分の輪郭をボカして、いつもピントを合わされないように、傷つけられないように、責任を負わされないようにと曖昧に揺れ続けている。それは当然の展開なれど、男たるものいつまでも過去の恐怖に囚われていてはいけませんから、そんなつまらないタイガー&ホースなんぞは置き去りにして、どぶ板通り行って虎と龍のスカジャンを身にまえと、頑張れ頑張れとエールをおくりたくなるのです。
かく言うぼくだってあるんですよ、恐怖。時々ふと気がつくと、家の中を忍び足で歩いてますから(気配を消して、ヤツから嫌なことを言われないように)。

輪郭曖昧男は一見すると優しく柔らかな印象なので、そこに惹かれて、という失敗は世の中に数知れず。柔らかい印象の絵、例えば竹久夢二をご覧になれば輪郭線がいかに重要かは一目瞭然。ですから女性の皆様は、アウトラインをくっきりと打ち出しエッジを利かせて勝負に出ている男をお探しください。あるいは同居中の男子をそのように育て上げる努力を怠りなきように。
もしかしたら、あなたからのむやみな攻撃が原因かもしれないので、その場合にはまずは「あなたといると幸せよ」と安心感を与えて、表情が和らいできたら「あなたって本当にすごい。尊敬しちゃう」と自信を持たせてあげてくださいね。
恐怖体験による自信喪失で線が細くなってしまった男を、安心によって自信満々の輪郭線くっきり男に飼育できるかどうかがあなたの腕の見せ所。それができない場合は将来的な大きな損失に繋がりますのでくれぐれも。ちょっとピンボケはご愛嬌ですが、全部ピンボケじゃあ、にっちもさっちもどうにもブルドッグ。

くれぐれも、くれぐれも、男はアウトラインを明確にせよ。
では男にとって、線が細い女性はどうでしょう。ぼく的には何となくの憧れはあります、が、公私に渡り久しくそういう人に会っていないのでよくわかりません。「私」の連れ合いはご案内の通りですし、「公」で言うと、庭を楽しむタイプの女性は輪郭線がくっきり極太な人ばかりなもので。



シャープさとボケ味のコントラスト。
いい夫婦の在り方に似て。


DSC01509

DSC01623

DSC01915

DSC00443

ポジにはネガ、おしゃべりには無口、
浪費家には倹約家、せっかちにはのんびり屋、
飲兵衛には下戸、
ボケにはツッコミ、
いい夫婦というのは例外なく
対極に陣取っていますよね。
縦の糸はあなた、横の糸は私で織りなす
美しきタペストリーに仕上げたいものです。
わが家は・・・・
不幸にして、けっこう似た者夫婦でありまして、
はい、意地っ張りで強引マイウェイなところが。
だから進むべき道は、いい夫婦をあきらめるか
ぼくがボケるかの二つに一つ。
まあ、そのうちぼくの方が
いい感じのボケ老人になって一件落着し、
理想の夫婦となる気がしていますが。
何せ掛けてるメガネを探すのは普通となり、
メガネ掛けたまんま目薬さすわの体たらく。
こないだなんか手に持ってる鍵を探して
バッグに手を突っ込んだ瞬間に
鍵が握られていたというイリュージョン。
これぞ老人力か、はたまた末期症状か。
仕事への集中力は
衰え知らずに高まっているんですけどねえ。
ただ、一度に二つのことを考えるのが
苦手になってゆくこと甚だしく。
いやいや、これは老化ではなく
シャープさを増したが故のコントラストであると、
進歩なのだと、
今の所は都合よく結論付けているのですが。




エッジキレッキレの上原ひろみ、
山下洋輔ばりにひじ打ちまでやっちゃってます。


 

何の分野でもレールに乗って王道を行く人と、
レールを飛び降り独自の道を行く人がいます。
彼女の場合「レールって何?」と、
最初から内なる声に従い突進し、走り続け、
ついには若くして独自の王道を築き上げた人。
作業用BGMとして、
気合を入れたいときに聴いています。
あなたも、そんな場面にぜひ。






今日は港南台店にいます。