あてもなく歩けば月がついてくる
種田山頭火

あくまでも、悪魔でも、飽くなき闘いどこまでも、線路は続くよどこまでも。
事業に失敗した山頭火は金を失い、信用を失い、友を失い、希望を失い、意欲も失い、飲んで飲んで飲まれて飲んでのお決まりコースで酒に溺れ、自堕落の沼に深く深く沈んでゆくこととなりにけり。されど根がまじめといいますか、きっと誰かしらの大きな愛情を受けて育まれたのであろう太い性根によって、その局面を打開すべく禅寺に入り修行を始めたのであります。しかしああ悲しきかな、貧すれば鈍するとはこのことか、中年アル中男の緩解などはマボロシ〜!なのでありましょうか、決意の修行も長くは続かず、追われるように、ダメな自分を追い立てるように、自分探しの放浪へと旅立ちの歌。さあ今、銀河の向こうまで飛んで行くんだという思いとは裏腹に、それは苦しい苦しい乞食同然の彷徨だったのです。苦し紛れに旅の空へとツイートする言葉を帳面に書き記しつつ、行けども行けども極楽見えず、行けば行くほど運命にあざ笑われるありさまなり。それでも歩いて歩いて、書いて書いて、悩んで悩んで、悔いたり詫びたり泣いたり叫んだりしながらの元祖ヒッピー詩人。本人はご存知ないという点がとっても残念ではありますが、後年自由句の先覚者と称され多くの人を感動させたのでありました、とさ。めでたしめでたし。



早起、仰いで雲を観、俯して草を観る。
種田山頭火

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分け入っても分け入っても青い山なれど、人間到る所青山ありとも申しますゆえどうぞこのまま、どうぞこのまま、ただひたむきに。
あてもなく歩けば月がついてくる。月もまた、お天道様と同じなり。ぼくの前に道はない、ぼくの後ろに道はできるの例えに倣い、この道をゆけばどうなるものか、行けばわかるさ危ぶむなかれ。



悩み多き者よ、時代は変わってゆく。
まわるまわるよ時代はまわる、
喜び悲しみ繰り返しながら。
どう変わろうと尽きることなき悩みなら、
この際その混沌をかき混ぜてみるのも一興かと。
なにせわれらは考える葦なわけですから、
頭でっかちな猿なんでありますから、
この無駄に発達した脳の余剰をフル活用して、
でっきるっかな でっきるっかな はてさてむふー
でっきるっかな でっきるっかな  はてさてほほー
女房ご自慢の Vitamix 使ってギュイーン!
まあぜて まあぜて まぜまぜミックス
意外ネ、 意外ネ、素材が新鮮であれば何を入れても
極上スムージーの出来上がり。
というわけで、本日の出囃子は
ヴァルダン・オヴセピアンの極上なる混沌を。



この譜面を弾くことはできても、
歌うことができる人はそうそういませんよね。
試しにハミングで音を追ってみてください。
戯れであってもやってるうちに余剰の脳細胞が活性化して、
鋭くなった感覚の切っ先にて
愚者愚者に絡んだ糸を快刀乱麻、
バサッと断ち切れるやもしれませんので。





今日は金沢文庫店にいます。