石を使う

昔から「景石」こそが、庭趣味の究極の楽しみとされてきました。



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さざれ石の巌となりて苔のむすまで。
河原の砂が固まって岩盤になるほどの長い長い時間。




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永遠とも言える時が凝固し形作られた石を眺めていると、思考が過去から未来まで果てしなく広がってゆきます。



赤ちゃんは歩き始めるとすぐに、石ころを拾って投げますよね。あれは250万年前からの、ヒトがまだほとんど猿だった頃から続く習性です。投げて割れた石のかけらを道具にすることからホモ族の繁栄が始まりました。
石器時代は土器を発明する1万年前まで続き、その後青銅器時代、鉄器時代へと。コンピュータ時代となった今、じつはぼくらは、石ころがあれば幸せに暮らしていける知恵とを持った遺伝子でできているのです。

みんな夢中でいじくっているが、大切なことはパソコンや携帯とは別の世界にあるんですよ。
細川護熙

殿の言葉に頷きながら、カタカタカタ・・・とパソコンを打つ山水河原者。