ポジショニングの妙

森の朝はすっかり冬景色。



DSC07561

DSC01425



そこに様々なモミジたちの姿がありました。 
山蔭に陣取る者はまだまだ我が世の秋と、色濃く葉を茂らせています。



DSC07333

DSC07634 2



寄らば大樹の者は、やや色が抜けつつも美しき終焉。



DSC07453 2

DSC07448



丘の上にすっくと立つ孤高の者は、枯れ枯れながらも、なんとか実を放つ本願は果たせそうです。 



DSC07557



社会という密林、会社という森、家庭という林でのあなたのポジショニングや如何に。山陰や木の下だと日当たりが良くないし、日当たりのいい場所は風当たりも強いし、はてさて。
適材適所とは人事担当者の心構えですが、自分の立ち位置を決める基準は適時適所。日向、日陰、縁の下、その都度のベストポジションを。
たまたま根付いた場所から一生動けないモミジと違い、ぼくらは自分の意思で、自由に、状況に応じて行きたいところへ行けます。その特性は、同時に、コロコロ居場所を変えないと暮らしはうまくいきませんよ、ということでもあるのです。
余談ですが、昔々のそのまた昔、南アフリカの森林でいじめに遭い、安全で食料豊富な木から降ろされ、さらに追い立てられたサピエンス一家は、やむなく草原へと移動ました。そこは巨大なサーベルタイガーがうろつく危険な場所。しかも先住していたネアンデルタル出身の勇猛な猿が幅を利かせていたためまたもや追い出され、どこへ行っても貧相なる裸の猿はネズミみたいに臆病に、幾多の危険から命からがら逃げ回りながら暮らしました。一家はその後何万年も安住の地を求めて移動を続け、今から十数年前に、ようやく極東の島にある港町横浜にたどり着いたのでありました、とさ。