アガパンサスの爽やかなブルーは夏近しを思わせます。お客様にもファンが多く、先日訪問した庭でも、「咲きましたねえ」「ええ、咲きました」という会話があって、そしてしばし無言で次の季節へ想いを馳せるという、小津映画のシーンのような、漱石の行間のような、何とも穏やかにして、懐かしい気分になる瞬間がありました。



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毎年、突如ニョキッと出現する姿は曼珠沙華のようだなあと、そう言えばヒガンバナ科の亜種だったと思い出して確認のため検索したところ、一般的にはそのように分類されているが、本当はアガパンサスの方が主流であるとのこと。何でも南アフリカに自生する原種がその美しさと丈夫さから世界中に広まり(日本に渡ってきたのは明治時代だそうです)、交配が重ねられて、今では300もの園芸品種が存在するそうな。



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名前はギリシャ語のアガペ(愛)とアントス(花)の組み合わせで、ゆえに花言葉は「ラブレター」。南アフリカといえば人類発祥の地、ラブレター・フロム・南アフリカ。人がほとんど猿だった頃から現在まで、いったいどれだけの人類をいい気分にさせたことかと思うと、ますますロマンティークに、この青い花に魅了されます。

脳内にはゴダイゴのリターン・トー・アフリカがリフレイン。YouTubeで探したもののいい音のが見つからなかったので、代わりに、人類の発祥にちなんでこれを。





山のてっぺんで石の卵から生まれた性悪なマチャアキ猿は、魔法を使ってカックラキンと人々をからかっては楽しんでいました。その愚行が仏様の逆鱗に触れ戒めを受け、泣き暮らしているところにやってきた夏目雅子が猿を哀れに思い、ガンダーラへの旅に同行させることに。一行の道すがらに週1のペースで起こる苦難を、マチャアキは天性の陽気さとモンキーマジックを使って救います。そうやって徳を積むうちに、やがて猿から人へと進化して数々のヒット曲を飛ばし、テーブルクロス引きのマジックで人気を博したのでありましたとさ。猪八戒は釣り三昧の後に探偵ナイトスクープの局長に、沙悟浄は艱難辛苦の末に、今は警視庁長官官房室長にまで出世した弟のサリーに助けられ、老人ホームで穏やかな日々を送っているそうな。めでたしめでたし。