腸内環境のことを『腸内フローラ』って言ったりしますよね。フローラ( Flira )、人の腸の中には1000種類、1000兆個以上の細菌が生息しており、それを顕微鏡で覗くと「まるでお花畑のようだ」ということから、そう呼ばれるようになったそうです。



こちらは昨年の今頃に撮った町内のガーデニング。
急激に気温が下がり、
紅葉と共にバラの季節の始まり始まり〜。

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5年ほど前にそのことを知ってから、庭屋としては俄然腸内ガーデニングに意欲が湧きまして、その手の本を庭の書斎で読み漁り、テレビ・ラジオからの雑多な情報の中から優先的に腸に関する情報を拾い集めて、わがお腹の中にある花園の管理を楽しんできました。



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これが実に面白くて、というのも、実際のガーデニングと似た論理で成り立っているんですよね。例えば「草花(菌)の種類が多いほど全体のバランスが良好になる」とか「肥料(食物繊維)不足に注意」とか「常に植え続けないと花数が減ってゆく」など。



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良質な肥料としては野菜と雑穀と海藻類。そして花苗は納豆、ヨーグルト、キムチなどの発酵食品を。これを毎日食べることでお花畑は百花繚乱となり、絶好腸な暮らしとなる。避けたいのは白砂糖と食品添加物。まあ普通に暮らしていたら避けきれないんですけど、心構えとして(保存料、甘味料、着色料、香料など、添加物の多くは腸内の草花を枯らすそうです)。



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ところでなぜ腸の調子が大事かと申せば、それは小腸でホルモンが産生されるから。幸せホルモンセロトニン、心身修復ホルモンメラトニン、その他日々を生き生きと送るのに欠かせない各種ホルモンを作り出す工場なんですね。故に腸の不調は思考の不調に直結します。



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もうひとつ、先日ラジオで仕入れた腸に関する情報を。食欲がない時は食べてはいけないそうです。腸にはもうひとつ、ご存知、消化吸収という役割があります。ホルモンを出して思考を整えることと、消化作業のふたつのレーンがあり、残念ながらその両方をフル稼働させることはできないとのこと。だから食後は脳に信号を送り眠くさせといて消化吸収に努め、思考に不具合が生じた場合には幸せホルモンを出すために食欲を減退させるのだそうです。三度三度きちっと食事をすることはサーカディアンリズム、体内時計に従った行動ですから大事なわけですが、悩み事などで食欲が減退したら無理に食べずに、少量の納豆かヨールグとでも流し込んで寝るのが得策。



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ヒトの起源をどこまでも辿ってゆけば、元々は口と腸と肛門、つまり腸だったわけで、そこに手足がくっついて、おまけに厄介な脳まで発達させちゃったかえらややこしいことになっているわけで、いやはや猿の進化とは業の増大を伴うものですなあ。せいぜい忌まわしき臓器である脳を暴れさせないように、せっせと腸内ガーデニングに励みましょう。