朝5時20分、ミーが起こしに来る。寝ているぼくの顔の上をゆっくりとまたいで通過してから小さくミャーとひと声鳴く、いつものやさしいやり方だ。こいつの体内時計の正確さたるや、夏は4時、今頃はこの時間から5分とズレることがない。
はいはい、と答えて起き上がり台所へ行き、チャウチュールを2センチほど捻り出し、ダダダと集まってくる犬たちにはさつまいもチップスのかけらをあげてからパソコンを持って庭へ。ん、まだ暗い景色に霧が立ち込めている。霧が晴れる数分間の輝きを撮るべくすぐに身支度を整え舞岡公園へ。
誰もいない、リスもいないし鳥もいない、無風なので音もしない、白いベールがかかった世界を歩く。歩く、歩く、歩く、1時間歩いて、おやおや、どうもいつもの朝霧と違うようで日が昇る時間になっても晴れない。こいつはどうやら本格的な霧。あの輝きを、という思惑が外れて、でもせっかく来たんだからとファインダーを覗いたら、おお、霧のカンヴァスに描き出されるモミジ葉のなんと淡く美しい色であることか。



DSC02611

DSC02587



霧は晴れねど気は晴れて、昨日は思いのほかいい仕事ができました。



DSC02589

DSC02615



来てみてよかった。期待が外れても、予想外の収穫が用意されているから面白いものです。



DSC02600

DSC02751



感じたら動く、そこから感動が生まれる、とは誰の言葉だったか。