三連休の初日、早朝から園芸コーナーは賑わっています。天気はいいし、さて張り切ってスタートいたしましょうと店の前を掃除していたら「あのお、ちょっと教えて欲しいんですが」と声をかけてくる80代の男性。

芝生が冬枯れしないまま芽吹き出したんですが、寒肥はいつまでが適切だと思います?

そうなんですよね、うちも同じくでどうしようか迷っていたところです。

やっぱりそうですかあ。もいうやめちゃった方がいいですかね。それとも例年通りで4月いっぱいの方が・・・。

すいません、こんなことは初めてなので自信はありませんが、あげすぎで根が傷む心配はない気がするので、いつも通りでいいんじゃないでしょうか。

男性は、ああやっぱりね、それでいいよね、みたいにニコッと笑い、その後しばし楽しき芝談義。なんでも30年丹精して来て、目土を繰り返して庭が15センチ上がっているとのこと。その間の庭の思い出を語ってくださいました。きっと寒肥終了のタイミングより、誰かと話したかったんでしょうね。


ではここで、芝生を健やかに育てる4つのコツを。



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日当たり
前提として、日陰では育ちません。西日だけでも無理がありますので、朝から午前中に日が入る場所を選んでください。



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水捌け
水捌けの良い下地づくりが必須で、これができていないと数年で雑草に負けてしまいます。



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芝刈り
芝刈りを繰り返すことで根ががっしりとして、雑草の生える余地がなくなります。梅雨明けから秋まで、2週間に1度くらいが適当かと。



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雑草取り
見つけたら抜くという習慣を持つこと。あるいは週に一度、休日の朝は雑草退治から始まるというようにしましょう。一旦はびこると取り返しがつかなくなります。



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他には目土、根切り、施肥などありますが、それは日々芝生に親しんでいれば自ずと身につくこと。なかなかいいものですよ、芝生に思いを致して暮らすってのは。

そうそう、芝生の手入れは世界共通で男性の仕事のようです。十数年前になりますか、現調に伺ったお宅の芝生があまりに見事で「いやあ、素晴らしいですね」とため息が出ました。するとご主人がニヤッとして「芝の状態がオレの状態なんだよ」と。ぼくの中の名言として記憶されています。男ってのは真面目と言いますか、ロマンチストと申しましょうか、庭の芝生に自らのコンディションを投影するんですよね。奥様方にはピンとこないかもしれませんけど、ややくたびれて来たように見えても、加齢臭が鼻についてもですよ、青年は広野を目指して庭へ向かう、芝生は男の世界なのであります。