9月3日 NHKニュースより


子どもの幸福度をはかるユニセフ=国連児童基金の調査で、日本は先進国や新興国など38か国中、20位でした。体の健康の分野では1位となる一方、精神的な幸福度は37位となっています。

ユニセフは日本を含む先進国や新興国など38か国を対象に各国のさまざまなデータをもとに子どもの幸福度をはかる調査を7年ぶりに実施し、3日、その結果を発表しました。


それによりますと、1位がオランダ、2位はデンマーク、3位はノルウェー、そしてスイス、フィンランドと上位をヨーロッパの国が占め、日本は20位となっています。


調査では体の健康と精神的な幸福度、学問などの能力の3分野でそれぞれ順位をつけていて、日本は子どもの肥満の割合や死亡率などから算出した「身体的健康」の分野では1位でした。


一方で学問などの能力をはかる「スキル」では、学問的な習熟度は高いものの社会的な適応力で上位の国におとり、27位でした。


そして「精神的幸福度」では、15歳時点での生活の満足度の調査結果や若者の自殺率などから算出した結果として37位となりました。


今回の調査は新型コロナウイルスの感染拡大前に実施されたということで、報告書を執筆したユニセフ・イノチェンティ研究所のアナ・グロマダさんは「新型コロナウイルスの子どもたちへの影響は大きく、子どものメンタルヘルスは健康問題の一部として積極的に対策に取り組むべきだ」として、感染拡大を受けて一層の対策が求められると指摘しました。


子どもの幸福度の調査は7年前の2013年に31か国を対象に今回とは異なるデータももとにして実施されていますが、この時は日本は全体で6位でした。




秋を待つ 瀬上の森に桑苺

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ということだそうです。上位3カ国、オランダにはアルルの跳ね橋と風車とチューリップ、デンマークはアンデルセンの故郷で、ノルウェーには森がある。瞬時にそれらが浮かび、自然豊かな長閑さが幸福の源泉なり、と結論付けて、では日本にそれが不足しているのかと問うならば、自然は豊かで、いろいろあるけどまあ長閑に暮らしているわけです。ということは、原因はさほど単純なことじゃなさそうでして、でも単純にしないとただのデータとして消えてゆくだけですから、あえて単純に解析するならば、自然豊かな土地に暮らしながら、その自然から豊かな気持ちを生み出せない大人の能力不足なんじゃないですかねえ。虫が嫌いで、日に当たりたくなくて、土はばっちいから触りたくないと思っているお母様方、早急に庭を楽しむ暮らしへとシフトチェンジを。




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ちなみに『ノルウェイの森』なんですけど、村上春樹が小説のタイトルにしたことで誤解が生じ、おまけにしその小説と曲の歌詞には誰も興味を持たなかったものですからすっかりノルウェイの森に棲む妖精の物語を歌った曲みたいに思われていますが、歌詞には森などひと言も出てこない。ファン及び英語に堪能な方なら言わずもが、Norwegian wood はノルウェイの森ではなく、ノルウェイ産の材木、つまり北欧家具のこと。歌詞は、ある日男が女に出会って、女の家でワインをのみ一夜を共にしようとしたけど、女は寝てしまう。次の日の朝になると女はもういなかった。それで男はその北欧家具が置いてある家に火をつける、というジョンお得意の倒錯まじりの物語。ついでにトリビアをひとつ、村上春樹の方のタイトルはもともと『雨の中の庭』だったそうで、奥様の助言に従って『ノルウェイの森』に変更されたそうな。作中にビートルズの曲が多く出てくるし、何となく、何でもいいから曲名をタイトルにしたらウケるに違いないと思ったのでしょう。




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このように誤解は誤解のまま、曖昧なままに幻想が広がり時代が形づくられてゆく。子供の幸福度を上げるにはこれだ!などという断言はだいたい外れるか効力ゼロ、かえって弊害を生んでしまうであろうことは政治家の言動、ことに蓮舫議員のいきなりリーサル・ウェポン、わがままゴリ押し離婚でお分かりの通りです。ただひとつ断言できるのは、大人が幸福であることが子供の幸福の絶対条件なのですよ。ビートルズにエモくモエえる中高年となった大人たちよ、子供たちへの責任として、せめて庭くらいは美しく楽しく活用を。そこを妖精が棲む幸福な森にすることが、あなたに残された最後にして最大のお役目かもしれませんぞ。おじいさんおじいさん、その凝り固まった不機嫌顔はオワコンの証明。おばあさんおばあさん、もういい加減に文句言い一辺倒を卒業しないと。晩節ですよ晩節。おじいさんは庭へ芝刈りに、おばあさんは庭へ洗濯物を干しに、長閑な風景に溶け込むような存在となりましょう。