10年以上前に施工したお客様からの庭の仕立て直し、Re-ガーデンの注文が立て続きまして、今日は2箇所を巡ってきました。ふたつの庭とも木がいい感じに成長し、草花の何度かの植え替えやらペンキ塗りやらで、全体的に味わいを増していて、そこに積み重なっている幸福な時間が感じられて嬉しい限り。そして何よりご家族が元気でにこやかな歳の重ね方をされており、その庭がいかに楽しかったかを語ってくださるという、お互いを知るはずもないご両家が申し合わせて、ぼくをいい気分にしてくれているのかと思うほどの訪問となりまして、梅雨のじめじめが吹き飛んで、一気に気持ちがドピーカンの晴天になりました。ああ、ありがたやありがたや。この気持ちを糧に、さてと、やるべきことは同じこと。ひとつひとつをていねいに、思いを込めて仕上げてまいります。


訪問帰りにちょっと寄り道、いつもの水辺の遊歩道。
降り出す寸前の曇天ながら、かえって光が柔らかく、とってもやさしい感じでした。

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こんな時に必ず思い起こすは昭和の伝説物語。
水辺にて、じゃなかった篠山紀信のファインダー内にて、
山口百恵の頬につたう一筋の涙あり。

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わけを問われた百恵ちゃんの芸能史に残る名台詞がこれです。
あ、ごめんなさい。あんまり素敵な曇り空なもので、つい泣けちゃって。
よっ、山口屋!
すご。その感受性の清らかさたるや、まさしく山口百恵は菩薩である。

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菩薩とは如来(トップ)を目指す仏教界(大手企業)の幹部(重役)でありまして、
その下には出世を望んで修行を続ける明王と天がいて、あの世も大変な社会ですなあ。

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ともあれ、それは株式会社仏教商事のヒエラルキーでありますから、
家に仏壇すら持たない我らパンピーは、
ローマ神話の神々でも、古事記に出てくる八百万の神でもいいから信心信心また信心。

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鰯の頭も秋刀魚の骨も信心から。
願う、祈るはそれつまり、幸福へと歩を進める誓いに他ならず。

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願いましょうよ、幸せを。
祈りましょうよ、笑顔があふれる明日の家庭を。

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で、ですね、家と庭で家庭ですから、庭を整え花植えて、
曇り空に涙するほどの感受性を備えて暮らしましょう。
と、ああ、やっとクリシェに辿り着きましたとさ。
めでたしめでたし。



曇天に一瞬射す光、かあ・・・。
バスを降りてからの空模様はどうだったんだろうか、
祝福の光は・・・などと。
映画は変わらないけど、自分の方が変化するからでしょうか、
この物語は飽きが来ない。
飽き飽きした時が、自分の物語のエンドロールなのかもしれないなあ、
とか、いつもいろいろ考えさせられるという、
穏やかな梅雨空の週末にお似合いの作品です。



さ、仕事しよ。