2007年01月

円海山のヘビ

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 円海山の周辺を歩いていると何度か目にする看板です。最初は「ほんとにここにマムシがいるのかなあ」といぶかしんだものでした。なぜならマムシは、ヘビの中でもかなり濃い自然が無ければ生息しないからです。ですからこの看板は“自然保護区”であることの“演出”なのではないかと疑ったわけです。
 魚沼の街場では、裏庭や畑に普通にヘビが出ます。たいがいはシマヘビ、たまに大きなアオダイショウにドキとさせられます。でもマムシはかなり山奥に行かない限りお目にかかれません。中学生くらいになって遊びの行動範囲が広まって山奥にまで入るようになると、大人から「赤いのには近付くな」と教えられます。赤い草はウルシ、絶対に触ってはいけません。そして赤いヘビがマムシです。
 夏の暑い日に林道を歩いていると道の木陰にマムシが這い出て涼んでいることがあります。近付くと鎌首を持ち上げて攻撃態勢で向かってきます。なれている子は木の枝で三角の頭を押さえつけて捕獲し、家に持って帰ります。ホワイトリカーに漬け込んで“マムシ酒”を造るのです。このマムシ酒、飲用ではなくて打ち身の薬、シップ薬です。今思い出してもプ~ンと香ってくるほど強烈な匂いで、その効き目は・・・?匂いの強烈さで痛みを忘れてしまう、たぶんそういうことだったんだと思います。懐かしい、いなかの記憶です。
 高校生になって越後駒ヶ岳に毎週登っていたことがありまして、下山ルートの終点にあるランプの湯(今でも電気が来ていません)“駒の湯”あたりでマムシを捕まえて、大湯温泉の土産物屋に持って行ったら思いがけず1,000円で買ってくれました。山で捕まえた獲物がお金になったことで、なにか山男として認められたような、一丁前になった感じがしてうれしかったのを覚えています。

 で、円海山のマムシですが、こんな看板もありました。

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 今までマムシには遭遇していません。どうも私の感覚ではここにマムシがいるような感じがしないのです。もっと深くて、人を寄せつけないような分厚い自然があって、その証明として時々現れる、人と対当に戦える森の番人がマムシなのです。でもこういう看板もあるし、昔は確実にいたでしょうから、いつかこの森で出会ってみたいヘビです。
 マムシの棲息に付いては?ですが、他のヘビはけっこういます。何度か見かけて、2回は撮影に成功しています。
 まずはシマヘビです。

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 そして次はヤマカガシです。

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 ヘビを好きな人ってあんまりいませんよね。ヘビは濃い自然にしか住まない。ということは、ヘビに対する恐怖は自然に対する恐怖なのです。今は人が自然を保護するような力関係ですけど、もともとは人は自然の力におびえながらそれと戦って、自然に打ち勝って、切り開いて生活していました。その時人が立ち向かった敵、恐ろしい自然の象徴がヘビだったのでしょう。だから人のDNAに“ヘビは恐ろしい”という感覚がインプットされている、そういうことだと思います。ヘビは豊かな自然の象徴、ということです。
 リスが増え過ぎたりビニールゴミや空き缶が目に付いたり、ふもとでは粗大ゴミの不法投棄があったりで、自然を保護し、さらに濃く育てて行くことは並大抵ではありませんが、できることならほんとにマムシに注意しなければならないような森になってほしいものです。

 そんなことを考えながら山から降りてくる途中で、ウツギに群がって身をついばむ野鳥を発見しました。

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 名前は知りませんけど、かわいいくて、しばらく眺めていました。そしてさらに歩いて住宅地まで来たときに見えた風景がこれ。

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 奥に見えるクレーンは、港南台の清掃局が設備が古くてダイオキシンが発生するということで廃止になって、煙突を解体しているのです。そして手前の赤茶けた数本の木、これは松食い虫にやられて立ち枯れた松です。松食い虫の被害もここ数年深刻で、この近辺だけで2~30本が枯れてしまいました。これもまた自然が薄いからです。自然に厚みがあってバランスを維持する力が強ければ松食い虫で風景が変わってしまうことなどありえません。煙突を解体して、植林して、人もがんばっているのですが、一度壊してしまった自然を回復させることは容易ではないのです。開発で傷んだり、保護を始めても回復途中でまだ弱いときには、リスごときで、数センチの昆虫一匹で次々と木が枯れてしまう。そういうことが無いところまで保護することと育てることをやり続けなければなりません。時間がかかります。たぶん私たちの代では完了しないでしょうし、かりにそう出来たとしても、油断したらすぐにまた壊れてしまいます。であれば、今大事なのは大人が環境問題と向き合って、きちっと努力すること。それを子どもたちに見せて、参加させて、このことの重要性、「自然が壊れると人も壊れるんだよ」といったことをしっかりと教えることです。

 そんな意識を持って、休日に子どもたちを連れて円海山散歩してみて下さい。港南台スタートで、金沢動物園まで歩くコースや、体力があれば3時間、天園の峠の茶屋を通って北鎌倉の建長寺まで行くのも楽しいでしょう。(ガイドが必要ならいつでもよろこんでお供します)


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養護学校の先生です( 中根邸 8)

 仮想“わが家の庭”中根邸の最後、草花です。
 真冬で花数は少ないながら、その美しさから感じるのは、寒さに負けないで奥様が日に何度か庭に出ている様子が伝わってきます。

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 「ほんとにここに決めて良かった。休日も遠出するよりここに居る方が楽しくって」そう語る奥様。
 奥様の仕事は近くの養護学校の先生です。障害を持った子どもたちとその子らの両親や家族にとって、苦労の多い人生をサポートしてくれる、頼りになる存在です。長年やりがいを持ってその仕事に取り組んでこられた奥様の口から「実際かなりハードで、心身共にタフじゃないと自滅してしまうのよ」という言葉を聞いたときに、日々現場で人間相手の新剣勝負を続けているんだなあと実感。人生が濃いといいますか。そういうお仕事をされているからでしょう、住まいや庭に対するイマジネーションがハイレベルといいますか、家族の健康を維持する、今日の幸せをしっかりと実感する、積極的に生活を組み上げていくといったことに対するパワフルさを感じました。
 撮影を終えてから、コーヒーをごちそうになりながら子育てや仕事や、そして瀬上池周辺の開発計画反対というような話題で盛り上がりまして、充実した楽しい茶話会でした。
 また一軒、“出会えて良かった”中根さん家の仕事でした。



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家の脇を作業スペースに( 中根邸 7)

 デッドスペースになってしまいそうな、家の脇の行き止まりの場所を作業スペースにしました。一番奥まで行く用事をつくるためにそこに木製物置を設置、これで家の周りを無駄無く活用。そこまでの通路が作業スペースです。

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 立水栓もここに。これで鉢の植えかえや洗い物ができます。屋外炉と同じヤキスギレンガとまくら木と、蛇口は奥様がアンティーク調のカエルを選びました。



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ガーデニングのある暮らし( 中根邸 6)

 デッキを挟んでバーベキューテラスと反対側はガーデニングスペースです。木製アーチ(タカショー/eウッド ダブルパーゴラ)をくぐってレンガ通路を行くと(写真には写っていませんが)突き当たりに木製物置きがあって、そこにガーデニング用品が入っています。
 周囲のフェンスにはつる性植物を絡め易いように木製パネルを設置しました。実用的にはそういう理由で、デザイン的には敷地の外周に木製品があることで、手前のウッドデッキや木製アーチと相まってひとつの世界観を構成する効果があります。

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 季節の花、野菜、ハーブを育ててそれを生活に取り入れる日常。植物の成長するペースが“おじいさんの時計”のチクタク鳴り続ける音のように、暮らしにゆったりとしたリズムを与えてくれます。急ぐことやイライラすることがあっても、植物が、いつの間にかまたゆったりペースに戻してくれるのです。この起伏の激しい自分のリズムを無視するように淡々とおだやかに刻まれる、煩悩に支配されない自然のリズムがありがたい。

 例えば夫婦喧嘩をして「これだけは絶対譲れない!ちゃんと謝るまで口はきかないぞ!!」とそうとうエキサイトしていても、過去の実績から言うと、この妻への怒りはせいぜい3日。どうやって仲直りしたのかも思い出せないくらい自然にもとの関係にもどっています。
 たぶんそれは、身のまわりにある草花や昆虫や円海山の自然が波長を整えてくれるからだと思っています。以前の東京生活ではこれが無かった。小さな行き違いがストレスを生んで、そのストレスは癒されること無くさらに大きなストレスを生む。思い出してもゾッとするようなきつい気持で、無駄な力を使いまくって暮らしていた気がします。生活の中や周りに自然の“ゆったりペースメーカー”がなかったのです。いやほんとにきつかった。
 妻がよく言いいます。「東京にはもう戻りたくないねえ。もう東京では暮らせないと思う」、たぶん同じことを感じているのでしょう。あの頃に比べると精神的にものすごく楽で、毎日愉快な横浜暮らし。“自然は幸福な生活の分母である”ということを実感しています。
 ガーデニングのある暮らしは趣味ということ以上に、生活のペースメーカーを手に入れるという意味があるのです。もし今の生活に強いストレスや“負のスパイラル”を感じているとしたら(植物に癒されるという言いかたは暗く消極的な感じがして好きではないのですが)ガーデニングで分母を大きくしてみてはいかがでしょうか。


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囲炉裡のある生活( 中根邸 5)

 ウッドデッキから階段を下りるとバーベキューテラスです。炉と階段と見切りがヤキスギレンガで、床面は30センチ角のタイルです。以前は床面をテラコッタで施工することが多かったのですが、最近はタカショーの屋外用タイルからの選択がほとんどです。それは完成した庭のバーベキューに招かれ、実際に使ってみるとけっこう汚れるものだと感じたからです。焼き肉のタレをこぼしたり、油が飛んだりで、そうなったときにテラコッタだと染み込んでしまってきれいにとれないのですが、屋外用タイルなら油が染み込みづらくて掃除も容易なのです。

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 スペースを有効に使うために、部屋から出る階段をベンチ兼用にしました。これで3方から炉を囲めます。

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 後日追加で取り付けたトレリス(タカショーのレベアーチトレリス)によって、開放感はそのままで居心地はアップしました。

 このロケーションで、春夏秋冬、平日も週末も、朝昼晩、炭を熾せばいつでもバーベキューが楽しめます。バーベキューだけじゃなくて薫製にチャレンジしたり、本でも読みながらコトコトと煮込み料理を作ったり、何も作らなくても炭火を眺めながら夫婦でワインなんてのもいいですねえ。
 炎には自然と人が集まります。そして炭火を見つめていると、誰でも気持がおだやかになります。外の囲炉裡。囲炉裡がある生活。うらやましい限りなのです。



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迷わずウッドデッキ( 中根邸 4)

 庭の出幅が限られているので、リビングの外に階段を付けるとさらに狭くなってしまってしまいます。日常的に屋外に出たいということも考え合わせると、庭を持ち上げる形のテラスか部屋が外に広がった感じのウッドデッキ。他にバーベキューテラスを設けるので、ここは迷わずウッドデッキにしました。

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 手すり兼用の木工フェンスで腰高まで目隠しすれば、下のお宅からの視線はシャットアウトでき、特上の屋外リビングが出来上がりです。


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1年のつもりが1日で( 中根邸 3)

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 とにかく見晴し最高で、森も近くて。奥様によると、新居建築の場所を1年くらいかけてじっくりと探そうと思っていたら、せっかちなご主人が1日で数カ所回って、最後に見たこの場所がご夫婦共に気に入って即ここに決めてしまったということでした。1年のつもりが1日で。そして今は大満足。いい住まいとの出会ってそういうものかもしれませんねえ。



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ああっ、わが家の庭( 中根邸 2)

 シュミレーション“わが家の庭”のビフォー・アフターです。

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 あと数日、“仮想・わが家の庭”をご覧いください。仮想なんですけど、ああっ、なんかすっごくうれしいのです。



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シュミレーション“わが家の庭”( 中根邸 1)

 中根さんの奥様、最初は建築図面持参でお店に相談に来られました。

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 奥行きが平均で2.3メートルで細長い形状です。最初は敷地図を見ながら「奥行きは“過ごす場所”をイメージするのにギリギリかなあ」というような感じで、場の細長さをどうやって消そうかというようなことを考えながら現地へ。
 初めて訪問してリビングから外を見た瞬間「スゲ~!」見晴しがいいのです。日当たり風通しも抜群で、プランをどうするかよりもこんなところで暮らしてみたいという“うらやましい”が頭の中で跳ねまわって、もう奥行きや細長さをどうするかなてことは2の次3の次、あとで悩めばいいこと。せっかくのこのロケーションです。ここでどれだけ庭遊びができるかを描いてみようと決めました。
 打合せをしてみるとご家族全員“外”はお好きなようで、でも庭のイメージはあまり鮮明ではないご様子。それなら「いろんな要素を入れて一枚描いてみますから、それを見ながら検討してみて下さい」と言いつつ、内心「将来こういう場所を探して住みたい。だからそのシュミレーションのつもりで“わが家の庭”を設計しよう」そう思ったわけです。
 で、出来上がったのがこれです。

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 わがままに、ウッドデッキとバーベキューテラスとガーデニングスペース、さらに物置きと立水栓がある作業スペースという4つのエリアで構成しました。

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 結果、ほぼこの通りに施工させていただくことになりまして、“わが家の庭”が実現するはこびとなりました。
 明日はビフォー・アフターです。



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犯人発見!しかし真犯人が・・・

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 まるで大工が手斧で削ったように見事な仕上りで木の皮をはいだのは何者なのか。その前に、このようにされた木がどうなるかといいますと、次の写真。

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 皮をはいだ部分から先が枯れてしまいます。
 子どものころ魚沼の山奥で山菜採りをして生計を立てているおじいさんから教わりました。新潟の雑木林には黄蘗(キハダ、キワダとも言います)という木が生えています。木の皮をはぐと内側が鮮やかな黄色で、その木っ端を乾燥させて煎じて飲むと強烈に苦くて、でもそれが胃にいいのです。胸やけは即解消、飲み続ければ胃かいようも治るといいます。ひ弱で病弱だったいわふち少年はよくそれを飲まされていました。そのキワダの皮をはぐときに、幹のぐるりをはいではいけないというのです。おじいさん曰く、木は皮のすぐ内側で水を吸い上げているので、ぐるりをむいてしまったらすぐに枯れてしまうのだそうです。皮は幹の片面だけを縦長にはぐ。そうすれば木は枯れないし、はいだ部分もいつのまにか回復するのだと教えられました。こうしてみると、全くその通りです。こんなむき方をしたらその木はもうおしまいです。

 ではクイズの答を。犯人はこいつです。

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 リス。台湾リスだそうです。円海山から鎌倉にかけて、山道を少し歩けば必ず見かけるほど数が増えています。このリス、昔からここにいたわけではなくて、ペットとして買われていたのが逃げたか放されたかして、それが野生化して、天敵がいなくてドングリが豊富なこの森で爆発的に増えたのだといいます。リスの他に、アライグマとハクビシンがそういうパターンで野生化しています。アライグマは山沿いのお客さまから「池の鯉をやられた」とう話を何度か聞きましたし、ハクビシンには遭遇したことがあります。
 木の皮をむいて枯らしてしまう犯人はこいつなんですが、どうにもかわいらしくて“悪者感”が持てません。山歩きを楽しんでいる人たちにとっても“かわいい森の住人”という感じで、エサを持ち歩いて餌付けを試みている人もいます。
 かわいいから許してやろうというわけではありませんけど、直接的にはリスが犯人だとしても、元をたどればそのリスを放してしまった住人、我々人間が真犯人だと思うのです。さらに言えば、リスが紛れ込んだくらいでバランスが崩れてしまうほど自然を弱くしてしまった人間がいけないのです。もっと厚みのある、力強い環境なら、リスくらいで生態系が崩れることはありません。これはかつて新潟と長野の山を歩きまわった“昔山男”の実感です。本来の自然は人間すらはねつけて立ち入らせない強靭さと深さを持っているものです。経済活動優先で開発を進めながら、自分達の勝手な尺度で保護地域を決めて“自然保護”だと言っていますが、その保護している範囲があまりに狭いためにその自然に厚みが無い。だから自らバランスを保ったり傷を回復させるというような力が乏しいのです。
 とは言っても、現状この保護地区には感謝していますし、できることなら少しずつでもこのプチネイチャーに体力を付けて厚みを増して、そんなことのお手伝いができればと思っています。

 で、前にも書きましたが、円海山の麓の谷戸で持ち上がっている開発計画の話。先日もお客さまのお宅でその話題になって、“絶対反対!”で意見がまとまり大盛り上がりしたのですが、反対と言うよりナンセンスなのです。何で今自然を削ってまでマンションやショッピングモールをつくる必要があるのか、全く理解できません。そのお客さまに教えていただいたのですが、計画地には貝塚や古墳があるのだそうです。つまり縄文時代からここは住みやすい場所で、この自然は永々とこの辺りに暮らす人たちの生活を潤し、人々はその自然を大切に守りながら暮らしてきたということです。それを、麻薬中毒者みたいに経済活動優先で谷戸をつぶして木を切って、山肌を切り崩して・・・。天罰が下りますよ。開発を進めている人ではなくてその子どもや孫に。

 円海山の台湾リスから自然保護活動家みたいな話に展開してしまいましたが、皆様どう思います?


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久しぶりの円海山話です

 年末から上昇傾向だった体重を落とすために円海山散歩を再開。冬の山道はシーンとしていて無心で歩き続ける感じで、自然と距離も伸びます。そしてやっぱり気持いい。思い立ったらすぐにこの環境を歩けることはほんとに贅沢です。

 歩きながら遭遇した木の写真です。

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 このように何者かによって皮がむかれています。こうなっている木は一年中見かけますがことに冬は激しくて、一時間歩く間に50本以上見つけました。
 さて、ここで問題です。この木の皮を見事にはぎ取ってしまう犯人は何者でしょうか。
 答えは明日。



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