新しいカテゴリーを増やすことにしました。題して「北原照久ミュージアム」。
北原照久さんと出会ってから、そろそろ一年半が経ちます。その間、ラジオやテレビやお会いした時に、北原さんから飛び出した数々の「名言」が手帳に溜まりに溜まっています。それと、ありがたいことにこのブログにしょっちゅうコメントを下さって、それがブログの奥に埋没してゆくのをもったいなく思っていました。それらを引っ張り出しながら「北原照久ミュージアム」としてまとめておこうと思います。
庭の紹介の合間の作業なので、延々時間がかかるかもしれませんけど、まあコツコツと続けますので。
「歩むという字は止まることが少ないと書く」(これも北原さんのお言葉)でいきます。
第一回は、ぼくが北原さんと出会った時のことを引っ張り出します。
2008年11月13日〜15日の記事より
皆さんは本をどれくらい読むでしょうか。私は本よりテレビ、OFFの時間は常にテレビがついていないと落ち着かないという昭和テレビッ子の悲しい成れの果 てタイプ(時代背景も影響)なので、読む本の册数は少ないです。でも読み方に特徴があって、気に入った本を何度も何度も繰り返して読む。小説やエッセイ、 専門書、漫画、雑誌、1度読んでおもしろいと2度3度と。でも1冊を読み終えた直後にまた最初から読み返すのではなくて、別の本を数冊いってからまたそれ を取り出して読むというやり方です。5~10冊を時々入れ替わりながら繰り返し読むという。そのローテーションに入って久しい雑誌が『いまからはじめるセ カンドライフ/人生、楽しんでる暇しかありません』というので、その中にある、憧れている木村東吉さんと北原照久さんそれぞれの暮らしぶりを紹介した数 ページを繰り返し繰り返し。
その朝、出勤前のちょっとした時間に読んでいたのが、その北原さんのページでした。おもちゃコレクターで開運なんでも鑑定団の、あの北原さんです。北原さんとキャプテンサンタの下山好誼さんが佐島にある『海を庭にしてしまった家』北原邸で対談しているという仕立ての記事で、かっこいい生き方、かっこいい暮らし方をしているおじさん2人の写真や言葉が何とも心地よくて、朝読むにはうってつけ、完全ポジティブに自分をコントロールできるのです。
朝それを読んで、その日はホームズ新山下店にあるお店で設計作業。絶好調で午前中に一件完成したので、ホームズに行っている日の小さなお楽しみである「山手の散歩」に出かけました。
ホームズの裏手の階段を上がると港の見える丘公園。そこから外人墓地の前を通って双葉・フェリス、そして坂を下ると元町に出ます。元町を路地までくまなく歩いて、再度、今度はドンキ側から港の見える丘公園に入っていきます。公園を突っ切って階段を下りると出発地点のホームズ。この1時間の散歩が実に気持いい!その日も昼休みと次の設計への気分転換がてら散歩へGO!
やたら天気がよくて、軽く汗かきながら公園から外人墓地へ向う途中、住宅地の曲がり角の塀に小さな案内看板がありました、『ブリキのおもちゃ博物館→』。 「エ~ッ!こここにあったのかあ!!」今まで何度も通っているコースなのに全く気がつきませんでした。今朝読んだ雑誌に出ていたその場所をたまらなく見てみたくなってコースを変えて住宅地の中へ。
その小さな案内看板に気づかなければたどり着けない感じの住宅地の中にある小さな家、そこが『ブリキのおもちゃ博物館』でした。ドアにOPENとあったの で、「男がひとりで入るのは場違いかなあ」と思いつつもちょっと勇気を出して中へ。中にはすでにおじさんが数人いて、「そうか、おもちゃのコレクショ ンてのはおじさんの分野なんだ」と安心して、笑顔いっぱいで感じのいい店員さんに入場料の200円を払い、奥の展示室へと入っていきました。
イメージしていたのとは違って、わりと狭めの部屋いっぱいにコレクションのおもちゃがあって、その量というか、1個でもノスタルジックな気分を味わえるようなものがぎっしりと展示してあるそのぎっしり感で、一瞬にして真綿にくるまれて宙に浮いたような、何ともいえない幸せな気分になりました。同時に自分の中の純真無垢だったころの記憶というか、その頃の空気感がよみがえってきて、静かに、ゆったりとしているのに妙に気持が元気になるという、不思議な感覚を味わいまし た。
博物館にはおもちゃの他に、北原さんが書いた本や取材を受けた雑誌も多数販売していて、それをパラパラと見ていると、さきほどの笑顔の店員さんが「今日はたまたま北原が来ているのでお買い上げいただいたらサインできると思います」と。「買います!」。その店員さんに「私はコレクションの趣味はないんですが(実際は昆虫 のフィギアを300個以上持っていますけど)北原さんにとても興味を持っています」と話すと「それならこれとこれとこれがいいと思います」と3冊を薦めてくれました。「ではそれを」と3冊買って、奥の庭へとうながされて歩いていくと、庭の白い椅子に腰掛けた北原照久さんが「いやあ3冊も、ありがとうございます」と店員さん以上のいい笑顔でサインをしてくださいました。
雑誌やテレビで見ていたイメージ通りの人でした。初対面なのに10年来の知り合いのようにいきなりフレンドリーで、そしてサインをしながらしゃべるしゃべ る。まるで私に会いたくてしょうがなかったみたいに(そんなはずはないんですが)、小学生がお母さんに「今日ね、学校でね・・・、聞いてよ聞いてよ、それで ね・・・」と夢中で話すあの感じで、キラキラした少年の瞳とすてきな笑顔で、興味深い話を次々披露していただきました。
感激でした。私もガーデンデザインの仕事をしていること、ファミリーガーデンをつくり続けたいと思っていること、今朝北原さんと大下さんの対談を読んで、気分よく仕事がはかどって、そして、たまたま気分転換の散歩の途中で立ち寄ったことを話しました。すると、「運命だねえ。運命ですよこれ」と何度も。私自身がほんとにそれを感じていました。
20分くらい、北原さんに来客で話がストップするまで、夢のようなひとり講演会を楽しませていただきました。もし来客がなかったら何時間でも話し続けていたのではないかと思うほどの勢いでした。楽しさいっぱいで、その時の秋の日差しそのままに、あったかくてさわやかな方でした。
博物館を出て、魔法が解けない感じで散歩を続行。実はこのあとどこをどう歩いて帰ったかをおぼえていません。今聞いた話を何度も何度も、気に入った本を読み返すのと同じに頭の中で反芻していました。
年間160回の公演をして、テレビの『開運!なんでも鑑定団』とラジオのレギュラー番組3本をこなし、本はもう60冊出しているそうです。そのさわやかなテンションのままで驚異的な仕事量をこなしている、まったく驚きです。で、北原さんが初対面の私に夢中で話してくださったこととは、
出会いですよ出会い。出会いがステージを上げてくれて、ステージが上がるとまた新たな出会いが待っているんですよ。
人生を変える言葉があります。言葉は大事ですよ。
会いたい人のことを千回呼びなさい。そうすればきっと会えますよ。千回呼んでも会えなかったら、それは神様が数え間違いをしているんだから千一回目に会えるかもしれない。そう思って呼び続けること。願い続ければ必ず実現します。
愚痴を言った人で成功した人はいません。万象感謝、万象肯定。ぼくは超ポジティブです。そして感謝すること。感謝って大事なんですよ。
約20分間、堰を切ったように、いろんな人とのエピソードを交えながら話してくださったこれらの言葉、いただいた名刺と一緒にお守りにします。
たまたまその朝読んでいた雑誌から始まった偶然の連鎖、運命の出会いを、その晩帰って妻に話しました。「よかったねえ」と言ってくれた妻に、「北原さんて オレと似てるんだよなあ」と言うと普段なら「ばっかじゃないの」とか「はいはい」と受け流すのに、ニコッと笑って「そうかもしれないね」。妻の真意は測りかねますが、私としては万象肯定、「妻も私に隠れている才能を感じているのかもしれないなあ」と超ポジティブに受け取ることにして、深入りすると残酷な結末も予想されるためその話題はそこでおしまいにしました。
もちろん私なんぞは北原さんの足下にも及ばないダメな日々を送っていますが、北原さんの言葉がストレートに心に響いたのです。ということは、北原さんを目指して歩いていけば今よりはそこに近づいていける、一歩でもそこに近づきたい、「北原さんてオレと似てるんだよなあ」とはそういう思いを込めての言葉、決意表明だったのです。
いやあ長い文章だなあ・・・。ぼくってくどいですよね。でもまあ、こういう出会いでした。そして出会ってから今日まで、ずっとかまい続けてくださっている北原さんに心から感謝しています。おかげで、何段かの階段を上がれた気がします。(まだまだ先は気が遠くなるほど続いていますが)
新カテゴリー「北原照久ミュージアム」、飛び飛びでコツコツ続けますので、お付き合いくださいませ。
北原照久さんと出会ってから、そろそろ一年半が経ちます。その間、ラジオやテレビやお会いした時に、北原さんから飛び出した数々の「名言」が手帳に溜まりに溜まっています。それと、ありがたいことにこのブログにしょっちゅうコメントを下さって、それがブログの奥に埋没してゆくのをもったいなく思っていました。それらを引っ張り出しながら「北原照久ミュージアム」としてまとめておこうと思います。
庭の紹介の合間の作業なので、延々時間がかかるかもしれませんけど、まあコツコツと続けますので。
「歩むという字は止まることが少ないと書く」(これも北原さんのお言葉)でいきます。
第一回は、ぼくが北原さんと出会った時のことを引っ張り出します。
2008年11月13日〜15日の記事より
皆さんは本をどれくらい読むでしょうか。私は本よりテレビ、OFFの時間は常にテレビがついていないと落ち着かないという昭和テレビッ子の悲しい成れの果 てタイプ(時代背景も影響)なので、読む本の册数は少ないです。でも読み方に特徴があって、気に入った本を何度も何度も繰り返して読む。小説やエッセイ、 専門書、漫画、雑誌、1度読んでおもしろいと2度3度と。でも1冊を読み終えた直後にまた最初から読み返すのではなくて、別の本を数冊いってからまたそれ を取り出して読むというやり方です。5~10冊を時々入れ替わりながら繰り返し読むという。そのローテーションに入って久しい雑誌が『いまからはじめるセ カンドライフ/人生、楽しんでる暇しかありません』というので、その中にある、憧れている木村東吉さんと北原照久さんそれぞれの暮らしぶりを紹介した数 ページを繰り返し繰り返し。
その朝、出勤前のちょっとした時間に読んでいたのが、その北原さんのページでした。おもちゃコレクターで開運なんでも鑑定団の、あの北原さんです。北原さんとキャプテンサンタの下山好誼さんが佐島にある『海を庭にしてしまった家』北原邸で対談しているという仕立ての記事で、かっこいい生き方、かっこいい暮らし方をしているおじさん2人の写真や言葉が何とも心地よくて、朝読むにはうってつけ、完全ポジティブに自分をコントロールできるのです。
朝それを読んで、その日はホームズ新山下店にあるお店で設計作業。絶好調で午前中に一件完成したので、ホームズに行っている日の小さなお楽しみである「山手の散歩」に出かけました。
ホームズの裏手の階段を上がると港の見える丘公園。そこから外人墓地の前を通って双葉・フェリス、そして坂を下ると元町に出ます。元町を路地までくまなく歩いて、再度、今度はドンキ側から港の見える丘公園に入っていきます。公園を突っ切って階段を下りると出発地点のホームズ。この1時間の散歩が実に気持いい!その日も昼休みと次の設計への気分転換がてら散歩へGO!
やたら天気がよくて、軽く汗かきながら公園から外人墓地へ向う途中、住宅地の曲がり角の塀に小さな案内看板がありました、『ブリキのおもちゃ博物館→』。 「エ~ッ!こここにあったのかあ!!」今まで何度も通っているコースなのに全く気がつきませんでした。今朝読んだ雑誌に出ていたその場所をたまらなく見てみたくなってコースを変えて住宅地の中へ。
その小さな案内看板に気づかなければたどり着けない感じの住宅地の中にある小さな家、そこが『ブリキのおもちゃ博物館』でした。ドアにOPENとあったの で、「男がひとりで入るのは場違いかなあ」と思いつつもちょっと勇気を出して中へ。中にはすでにおじさんが数人いて、「そうか、おもちゃのコレクショ ンてのはおじさんの分野なんだ」と安心して、笑顔いっぱいで感じのいい店員さんに入場料の200円を払い、奥の展示室へと入っていきました。
イメージしていたのとは違って、わりと狭めの部屋いっぱいにコレクションのおもちゃがあって、その量というか、1個でもノスタルジックな気分を味わえるようなものがぎっしりと展示してあるそのぎっしり感で、一瞬にして真綿にくるまれて宙に浮いたような、何ともいえない幸せな気分になりました。同時に自分の中の純真無垢だったころの記憶というか、その頃の空気感がよみがえってきて、静かに、ゆったりとしているのに妙に気持が元気になるという、不思議な感覚を味わいまし た。
博物館にはおもちゃの他に、北原さんが書いた本や取材を受けた雑誌も多数販売していて、それをパラパラと見ていると、さきほどの笑顔の店員さんが「今日はたまたま北原が来ているのでお買い上げいただいたらサインできると思います」と。「買います!」。その店員さんに「私はコレクションの趣味はないんですが(実際は昆虫 のフィギアを300個以上持っていますけど)北原さんにとても興味を持っています」と話すと「それならこれとこれとこれがいいと思います」と3冊を薦めてくれました。「ではそれを」と3冊買って、奥の庭へとうながされて歩いていくと、庭の白い椅子に腰掛けた北原照久さんが「いやあ3冊も、ありがとうございます」と店員さん以上のいい笑顔でサインをしてくださいました。
雑誌やテレビで見ていたイメージ通りの人でした。初対面なのに10年来の知り合いのようにいきなりフレンドリーで、そしてサインをしながらしゃべるしゃべ る。まるで私に会いたくてしょうがなかったみたいに(そんなはずはないんですが)、小学生がお母さんに「今日ね、学校でね・・・、聞いてよ聞いてよ、それで ね・・・」と夢中で話すあの感じで、キラキラした少年の瞳とすてきな笑顔で、興味深い話を次々披露していただきました。
感激でした。私もガーデンデザインの仕事をしていること、ファミリーガーデンをつくり続けたいと思っていること、今朝北原さんと大下さんの対談を読んで、気分よく仕事がはかどって、そして、たまたま気分転換の散歩の途中で立ち寄ったことを話しました。すると、「運命だねえ。運命ですよこれ」と何度も。私自身がほんとにそれを感じていました。
20分くらい、北原さんに来客で話がストップするまで、夢のようなひとり講演会を楽しませていただきました。もし来客がなかったら何時間でも話し続けていたのではないかと思うほどの勢いでした。楽しさいっぱいで、その時の秋の日差しそのままに、あったかくてさわやかな方でした。
博物館を出て、魔法が解けない感じで散歩を続行。実はこのあとどこをどう歩いて帰ったかをおぼえていません。今聞いた話を何度も何度も、気に入った本を読み返すのと同じに頭の中で反芻していました。
年間160回の公演をして、テレビの『開運!なんでも鑑定団』とラジオのレギュラー番組3本をこなし、本はもう60冊出しているそうです。そのさわやかなテンションのままで驚異的な仕事量をこなしている、まったく驚きです。で、北原さんが初対面の私に夢中で話してくださったこととは、
出会いですよ出会い。出会いがステージを上げてくれて、ステージが上がるとまた新たな出会いが待っているんですよ。
人生を変える言葉があります。言葉は大事ですよ。
会いたい人のことを千回呼びなさい。そうすればきっと会えますよ。千回呼んでも会えなかったら、それは神様が数え間違いをしているんだから千一回目に会えるかもしれない。そう思って呼び続けること。願い続ければ必ず実現します。
愚痴を言った人で成功した人はいません。万象感謝、万象肯定。ぼくは超ポジティブです。そして感謝すること。感謝って大事なんですよ。
約20分間、堰を切ったように、いろんな人とのエピソードを交えながら話してくださったこれらの言葉、いただいた名刺と一緒にお守りにします。
たまたまその朝読んでいた雑誌から始まった偶然の連鎖、運命の出会いを、その晩帰って妻に話しました。「よかったねえ」と言ってくれた妻に、「北原さんて オレと似てるんだよなあ」と言うと普段なら「ばっかじゃないの」とか「はいはい」と受け流すのに、ニコッと笑って「そうかもしれないね」。妻の真意は測りかねますが、私としては万象肯定、「妻も私に隠れている才能を感じているのかもしれないなあ」と超ポジティブに受け取ることにして、深入りすると残酷な結末も予想されるためその話題はそこでおしまいにしました。
もちろん私なんぞは北原さんの足下にも及ばないダメな日々を送っていますが、北原さんの言葉がストレートに心に響いたのです。ということは、北原さんを目指して歩いていけば今よりはそこに近づいていける、一歩でもそこに近づきたい、「北原さんてオレと似てるんだよなあ」とはそういう思いを込めての言葉、決意表明だったのです。
いやあ長い文章だなあ・・・。ぼくってくどいですよね。でもまあ、こういう出会いでした。そして出会ってから今日まで、ずっとかまい続けてくださっている北原さんに心から感謝しています。おかげで、何段かの階段を上がれた気がします。(まだまだ先は気が遠くなるほど続いていますが)
新カテゴリー「北原照久ミュージアム」、飛び飛びでコツコツ続けますので、お付き合いくださいませ。