ではいつものパターンで、内山さんちのご紹介を再開します。
ウッドデッキをただの大きな縁台ではなく、心地よい「外の部屋」として成立させている要素がふたつあります。
ひとつは木工フェンスで、もうひとつは昼寝ができるサイズの腰掛け、シエスタベンチです。
この正面のフェンスは、目隠しと同時に「部屋っぽくする」効果も出しています。このフェンスが仮想の壁のように、デッキ上の空間を構成して、部屋にいるような居心地の良さを演出しているのです。もし、目隠しに必要な目の高さだけに板を張ったとしたら、ね、部屋っぽさは出ませんよね。これが空間構成。
もう一ヶ所、デッキに出て右側、駐車場側には低めの目隠しフェンスを設置してあります。
外から見るとこうです。
目隠しが必要だといって、むやみに囲ってしまったら、閉鎖的になってしまいますからね。
こちら側の目隠しフェンスは板を表裏から張り合わせにして、道路からはまったく透けないのに風は通るようにつくりました。
この2面の木工フェンスの他に、このデッキを快適な場所にしているのがシエスタベンチです。
昼寝ができるベンチ、シエスタベンチ、今ではデッキやテラスを設計するときの定番になっています。
そうそう、色もいいでしょ。ベンチと柱が焦げ茶で、他は明るめの茶色。内山さんご夫婦が迷いに迷って決めた色です。大正解でした。写真ではわかりませんけど、リビングのインテリアとも調和している配色なのです。
庭も暮らしの場所。この配色でリビングとデッキがいい具合に融けあいました。
薔薇の季節が終わると梅雨がやってきます。今年はどんな梅雨になるんでしょうねえ。しとしと降り続けるのか、熱帯型でカッと晴れたり豪雨になったりするのか。雨には雨の情緒もあるし、梅雨もまた楽しみです。梅雨は情緒とときめきの季節。ときめきますよ、何たってその後に夏が待っているわけですから。
今日は梅雨前のさわやかな晴天です。楽しみましょう!