2010年07月

「よっこらしょ」と言わずに庭に出る( 小池邸 22)

今回の設計の一番の狙いは、庭に出やすくし、居心地をよくして、庭で過ごしていただくことでした。

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リビングにいるのと同じ感覚で庭に出て過ごすという「外の部屋のある暮らし」を楽しんでいただきたいという願いを持っての設計。

広々した庭スペースの一部をそのようにできたら、きっと小池さんご一家の新居でも暮らしは何倍も楽しいものになるという、ぼくのトキメキを含んだ予感と、そのことに一緒になってワクワクしてくださったご夫婦の感性によってできあがった庭です。

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庭での過ごすスペースを決めて、そこをリビングの床面近くまで持ち上げて、部屋のカーテンを明けっ放しにできることと、庭での居心地をよくするための構成をして、庭とリビングを近づけて溶けさせる感じ。

最も大きなポイントは、庭を持ち上げて床面に近づけたことです。
庭に出るのに「さあてと」とか「よっこらしょ」と言わなくていいということが、どれだけ暮らしの幅を広げてくれることか。このことを、ぜひあなたの家に当てはめてイメージしてみてください。

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庭を暮らしの場所にするという、たったそれだけのことで、もしかしたらあなたとご家族の人生が大きく変化するかもしれませんよ。いや、大げさじゃなくて、暮らしが庭に広がることの効用が計り知れないほど大きなものだということを、ぼくは仕事を通して日々実感しているのです。 

明日は小池さんちの最終日。新築するときに外構や庭といった外のことを、どう考えたらいいのかを書きます。



新潟の実家で夏休みを過ごしている高校生の息子は、毎朝5時に起きておばあちゃんと畑の雑草取りをして、日中はひたすらボーッとして、夕方になると川にヤマメを釣りに出かけるという毎日だそうです。「本人は喜んでいるみたいだけど、こんなんで楽しいのかねえ。横浜にいたらもっといろんなとこに遊びに行けるだろうに・・・」という母からの電話に「そのボーッとする時間が、今は必要なんだよ。オレもそうだっただろ、毎日ボーッとしてた」と。すると母から「お前のボーッとはこんなもんじゃなかった。何を言っても聞こえてないし、この先どうなることかと思ってたよ」と言われてしまいました。

ぼくはボーッとしながら、頭の中は妄想でいっぱいだったのです。あっちの世界をさまようというか、仮想世界で元気に駆け回っている時間が、周囲からは「ボーッとしている」と言われる。そのときの妄想癖がいろんな意味で今の暮らしの土台になっているわけでしから、だから今の息子にとって、新潟のゆったりと流れる時間、ひたすらボーッとできる環境が最良なのだという気がしています。

「中高生にはボーッとできる環境も必要なんだよ」と妻もそういう考えなもんですから、わが家の子供たちは見事にボーッとしています。まあ、いいんじゃないかなあそれで。

大人はボーッとしてられないので、さっ、今日も張り切って仕事しますよ!

フリーマントル・ドクター( 小池邸 21)

ゴールデンタイムが過ぎて、周囲がすっかり暗くなった夜の庭をご覧いただきながら、今日は夜風のことを書きたいと思います。

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夜の庭の心地よさは格別です。特に今、夏の夜は気持ちいい。風がいいんですよね、夜の風。

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暑くてクタクタに疲れて帰宅して、庭に出て感じるヒーリング。適度に冷えた海からの夜風が、全身から疲労を消し去ってくれます。

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オーストラリアには「フリーマントル・ドクター」という言葉があります。パースに近い港町フリーマントルには、午後になると海からの湿った涼しい風が吹き込んできて、毎日それを浴びている地元民はその風のおかげで病気にならないのだそうです。そのありがたい風を称して「フリーマントル・ドクター」。

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小池さんちにも、鎌倉の山を越えて心地よい海風が吹き込んできます。この港南台に吹き込む風をぼくら夫婦はどれだけありがたく感じてきたことか。

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東京から横浜に引っ越してきた9年前。知らない土地で初めて店を持って、最初の夏は無我夢中で、ぼくも妻も毎日倒れる寸前まで仕事していました。そしてヘトヘトで家に帰り着いてまずやるのは、窓を全開して風を入れること。

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疲労やストレスがスーッと消えていくのを感じました。ビールでお互いのナイスファイトをねぎらって(何だか山賊の夫婦みたいに戦闘モードだったなあ。肉ばっかり食べてたし)、時にはその風の気持ちよさにそのまま床で寝込んでしまうこともありました。「ほんとにいい風だよねえ。東京にはこの風がないんだよなあ。あの過酷な状態でよく生きてたね」と話したものです。

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小池さんちの庭に吹き込む港南台の風も、栄区のわが家に吹く江ノ島からの風も、フリーマントル・ドクターに負けない良質な風です。

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いい風は人を元気に、健康にしてくれます。
夜になったら庭に出て、夜風を感じてみましょう。きっと癖になりますよ。



アフリカ人は家を建てるときに「いい風が吹く場所」を探すそうです。目に見えない「風」という要素を意識すると、暮らしがひとつ気持よくなるのです。
いい風が吹き抜ける庭で過ごして、その風を家に入れて、風通しのいい家庭を維持したいですね。
「風」、意識してみましょう。 

テミヤンライブ Vol.50

ご案内するのが遅くなって、当日になってしまいました。今日です、テミヤンライブ。

50回目ということで、いつもにも増してグッとくる曲が用意されているようですので、ご家族連れでどうぞ。夏休みに入ったちびっ子たちを連れて行ったら、きっと感動すると思いますよ。そう、子供にはあの良質な波動は一生の宝物になるはずです。

 temiyan

夕方6時半に、横浜人形の家でお会いしましょう。


では「北原輝久ミュージアム」。北原さんがくださったコメントの中から言葉を拾い出してみます。


極真空手の大山館長の言葉で「千日をもって初心とし、万日をもってその極みとする」つまり三年間、毎日練習して初心者。三十年、毎日練習してやっと極められるということ。素晴らしい言葉です。 

今日50回を迎えるテミヤンコンサートもそうですし、ギター、ゴルフ、そして本業のおもちゃ蒐集も、北原さんからはこの継続するということの凄みを感じます。そしていかにすれば継続できるのかという、そのコツも教えてくださいました。

ぼくは何でも5分。ギターの練習も朝起きたらたった5分間やる。大事なのはそれを必ず毎日やることなんだよ。それがコツ。 

歩むという字は止まることが少ないと書く。ゆっくりでもいいから、止まらずに歩き続けること。

この方法で、数回しかできない腕立て伏せも、20回、50回、100回とできるようになって、ついには300回までいったそうです。
無理することよりも継続することが大事!実はこのブログも、北原さんのその言葉で継続できているのです。

無理しないと言っても、その根底にはものすごく熱くたぎる何かがあるというところが、北原さんの魅力です。ニコニコしながら熱血で、自分でおっしゃっていますが「負けず嫌いが服着てる」。でもいつもニコニコ。この不思議なバランス・・・。
こんな言葉もいただきました。

「人間にとって最大の名誉は 倒れないことではない 倒れるたびに立ち上がることだ」孔子の言葉です。アメリカのフットボールのコーチ、ビンズ ロンバーディは「倒されるかどうかは問題ではない。問題は起き上がるかどうかだ。勝つことがすべてではない 勝つために努力することがすべてだ」いい言葉だね。

うちに秘めた「熱くたぎる何か」、その何かはきっと夢なんですよね。北原さん、常に夢を語っていますから。
その夢の実現のための、大事な大事なポイントも教えていただきました。これは言われてみればその通りということでありながら、ちゃんとそこに軸足を置くことを教えられたのは、ぼくは初めてでした。

やり続ける、あきらめない、自分を信じる、継続は力。みんないい言葉ですが一人ではできません。自分を見ていてくれる人、励ましてくれる人、自分の夢に共感してくれる人が必要です。だからこそ「いい出会い」が大切ですね。

夢はひとりでは実現できない。北原さんにそれを教えられるまで、ぼくは長いことひとりでもがいていたような気もして、今振り返っても、ありがたい言葉でした。 

「大丈夫、夢は叶う」ということを、講演やステージでよく話されます。その「大丈夫」について、こんなコメントをくださいました。

今日、朝倉くんという学校の後輩に良いことを教わりました。僕はよく「大丈夫」という漢字にはみんな「人」がはいっているねって言っていました。辛いことや悲しいことがあっても「人」が助けてくれるってね。そうしたら朝倉君が「大丈夫」ってその「人」がみんな横の線でつながっているって。よく見るとみんなで手をつないでいるように見えますよね。誰かが倒れそうになったらみんなでその手をひっぱりあげればいいんだ。だから「大丈夫」。

整理しましょう。
燃えたぎる情熱を持って、熱く夢を語る「負けず嫌いが服着てる」人が 、ニコニコしながら無理せず継続して、決して歩みを止めない。そしていい出会いを重ねながら夢を実現してゆく。これが北原流。

ぼくはいろんな局面で「北原さんならどうするだろうか」と考えることが癖になっています。ありがたい存在です。
 

ゴールデンタイム( 小池邸 20)

工場萌えの皆さんや夜景マニアの方ならご存知の「ゴールデンタイム」という時間帯があります。風景が徐々に暗くなっていって、その途中のある段階で、やたらに美しく撮れる数分間。人の目以上にカメラが敏感になって、場合によっては実物以上に風景を輝かせて切り取るという魔法の時間です。例えば観光ポスターやポストカードに使われている写真の大半は、この時間帯に撮影したものです。

では、小池さんちのゴールデンタイムをご覧ください。

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ほんの数分間だけ、こんな具合に写る「ゴールデンタイム」。コンパクトカメラでもフラッシュをオフにして夜景モードで撮影すると、このゴールデンタイムを撮れると思いますので、ぜひチャレンジしてみてください。ただし、スローシャッターになりますので三脚は必要です。



朗報!明日はちょっと気温が下がるそうです。
現在すでに冷えた夜風が心地よく吹いていて、あまりの気持よさに庭にパソコンを持ち出して書いています。いやあ、実に気持のいい風です。
 
いい風を浴びると元気になります。それは、いい言葉に出会うと元気になる、あの感じに似ています。
言葉で元気になる、やる気が出る、新鮮な生命力があふ出てくる、感動する、ありますよね。だからぼくは、本を読むこともテレビ・ラジオも人と話すことも大好きです。いい言葉と出会えるから。「言葉コレクター」と言ってもいいくらい、手帳には、ぼくが日々グッときた言葉が並んでいるのです。

そんな言葉コレクションを始める切っ掛けになったのが北原輝久さんとの出会いでした。
北原さんはおもちゃの世界的コレクターであるのと同時に、言葉コレクターでもあります。次から次からグッとくる言葉が飛び出してくる「歩く名言格言」という感じで、どうやらその特技はご両親から受け継いだもののようです。実はぼくの母も言葉が大好きで、いい言葉を書いた紙が家中に貼ってあります。そしてぼくも言葉コレクターになりました。

というわけで、明日は久しぶりに「北原輝久コレクション」で、北原さんからいただいたグッとくる言葉を並べてみようと思います。

言葉との出会いは人との出会い。そういえば北原さんからいただいたコメントにこんな言葉がありました。

いい人生を送るには、とにかくいい出会いです。 

今日出会った人に、今日まで出会ったすべての人に、感謝します。明日出会うであろう素敵なあなたにも、前もってありがとうございます。いやほんとに、感謝ですよ。
最近特に思います。連日すばらしい人が現れてはぼくをいい気持にしてくれます。おかげさまで、調子がいい。調子に乗ってます。  

明るさセンサー付きタイマー( 小池邸 19)

庭に照明器具を設置する場合に「明るさセンサー付きタイマー」を使うことをお勧めしています。暗くなると自動的に点いて、点灯から何時間後に切れるというタイマー設定ができるものです。
庭に出るときはスイッチを入れて・・・というご要望もあって、何度かこのタイマーを使わずにサッシの外にスイッチを取り付ける設定にしましたが、これがですねえ、便利なようでいて、実はやっかいなのです。・・・スイッチを入れない。

リビングで過ごしていて、いつの間にか夜になって、パッと庭が明るくなれば、そのまま昼間と同じく夜も庭は庭、暮らしの場所として認識できます。それが「夜庭に出るときはスイッチで点灯してから」となると、ついついスイッチを入れることなく日が経って、ついには暗くなったらシャッター下ろすという、リフォーム前と変わらない暮らし方になってしまった寂しい展開が何度かありまして、それで、必ず 「明るさセンサー付きタイマー」を組み込んだ照明計画でご提案するようになりました。

暗くなったらパッと点いて、それが「夜の庭」を楽しむ合図になるという感じがいい。
夜の庭は気持ちいい場所なのです。せっかく庭があるのに夜は庭で過ごしたことも出たことすらもない、という方、もったいないですよ。 
では、明るさセンサーが感知して、パッと点灯した直後をご覧ください。

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庭に灯りが灯るだけで、シアワセーな感じになりますよね。

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小池さんち、シアワセーって。

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庭はこうなります。

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テラスに入っていきましょう。

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このくらいの時間帯に庭に灯りが灯るか灯らないかで、「夜の庭」を楽しめるかどうかが決まります。

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そしてこの10分後、「夜の庭」が写真的に最も美しいゴールデンタイムをむかえます。それは明日。



暑さに体が慣れてきました。こうなればこっちのもの。またガンガン設計しますよ!プランをお待ちの皆様、もうすばらくのご辛抱をお願いします。

暑さに慣れてはきたものの、そろそろひと雨欲しいですね。お客樣方の庭が心配です。
庭に落葉樹が植わっているお宅の皆様、朝か夕方に根元にしっかりと水をやってください。できれば木の周囲にドーナツ状の溝を掘って、そこに溜まるようにするといいんですけど、それは大変なので、そうですねえ、ホースから5分くらい出しっ放しで周囲が水浸しになるくらい散水するといいでしょう。晴天続きだったらこれを週に一度行うことをおすすめします。
シャラやエゴ、ヤマボウシなどのいわゆる雑木類は、本来は雑木林の、根っこと落ち葉が積み重なった、水分と空気がタップリとある土壌で育つ木ですから、土が乾燥して固くなった状態だと枯れたり傷んだりします。せっかくカッコイイ樹形の木が夏のダメージで残念なカタチになるのを毎年目にしますのでご注意を。
 

5灯の照明器具で( 小池邸 18)

夜の庭はいいもんです。特に夏の夜の庭は最高です。

あと数年は、昨日ご紹介した「若大将」が主役の小池さんち。
彼を中心にした家族で過ごす夜の庭と、彼が寝てから、夫婦でワインを飲みながら語らうシーンと、親戚や友人を招いて楽しむ夜のバーベキュー、そんなことをイメージしながら5灯の照明器具を配しました。

アプローチ階段の脇と駐車場に2灯
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機能門柱に1灯
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パーゴラに2灯
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この5個の照明器具に玄関灯が加わって、で、こうなります。

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明日から数日、夕暮れ時から真っ暗になるまで、順を追って撮影しましたのでそれをご覧いただきます。照明の効果、夜の庭の心地よさをお伝えできればと思っています。



暑さが少々和らいだのか、体が慣れてきたのか、野菜中心の食事がよかったのか、今朝はずいぶんと楽な感じです。

さっ、今日も熱中症に気をつけながら、楽しいことに熱中して過ごしましょう!ぼくは設計に熱中します。

若き日の若大将( 小池邸 17)

小池さんちのぼくちゃんはカッコイイ!のです。

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このテラスをとても気に入ってくれて、しょっちゅうここで過ごしているそうです。

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少年というのはいいですよねえ。ナイーブさとたくましさが混在した純粋な魂の生命体。眩しいんだなあ。

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加山雄三さんの50周年のコンサートで、武道館のスクリーンに映し出された、若大将がまだ若大将になっていない少年の頃の写真にそっくりです。ほんと、雰囲気がそっくりで、この子はきっと将来、若大将になりますよ!

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大物になるというか、大物意外にはなりようがないというか、そういう飛び抜けたいい波動を感じました。
 
 DSC_0111

楽しみだなあ。がんばれ若大将!おじさんは君を応援しているからね。



子供っていいなあ。男の子も女の子も、その成長を目撃することは、この世で最も美しく感動的なことですよね。

藤川清美さんという方の言葉です。

一年楽しむなら花
十年楽しむなら木
一生楽しむなら人 

ふと思い出したこの言葉、いいでしょう!
庭屋的に補足すると、花も木も人も、成長のポイントは同じ、根っこです。花も木も人も、肥沃で水はけがいい健康な土で思いっきり根っこが伸びれば、幹も伸びて葉も茂って、やがて花咲き実もつきます。
子供の成長だけじゃなく、妻にも、同僚や部下や友人にも、そして自分にも、スクスクと根を伸ばすことができる健康な土壌を与えたいものです。一生楽しむなら人。



昨日はブログのシステムトラブルで一日休みました。こう暑いといろんなことが機能不全になりますよね。
ぼくは焼け付くように熱々になった港南台店で、「・・・修行のようだ」と言いながら設計していましたが、さすがに思うようにはかどらず、夕方は早めに帰って妻と、焼き肉とビールでスタミナ補給しました。

こんなに暑いのに、庭の野菜はこの暑さを大喜びしているように元気一杯です。すごいものです。
焼き肉もいいんですけど、夏のエネルギーを吸収して育った野菜を食べたら、体が整う感じで、良質のパワーを補給できると思いました。その証拠に、田舎の人たちは毎日トマトとキュウリとナスを食べながら、その野菜と同じく元気一杯で畑仕事してますからね。

夏は夏のものを食べる。

これが自然なんでしょうねえ。
今夜のメニューは野菜中心でいきます。 

花を植えましょう( 小池邸 16)

昨日に引き続いて小池さんちの草花です。昨日はちょっと「夏」がツボに入ってしまったので、今日はサラッといきます。

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花を植えましょう。

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とにかく花を植えましょう。

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枯らしてしまっても気にしないで、
 
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どんどん花を植えましょう。

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お小遣いの続く限り、

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徹底的に植えましょう。

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するとどうなるか、

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あなたとあなたの家族は幸せになります。

花の数と幸福感は比例するのです。 

だまされたと思って、徹底的にそうしてみてください。幸せになるために必要なことを花が教えてくれます。ほんとですって。



とはいうものの、こう暑くては・・・。庭に出るのは危険ですから、早朝と夕方にしましょうね。 

コリウスの情緒( 小池邸 15)

小池さんちの草花です。

駐車場の奥にある植栽スペースを斑入りのアイビーで植えつぶしました。目的は「緑被率を高める」ため。周囲がコンクリートなので、一年中緑のこれが適しているのです。場の雰囲気を「外構」から「前庭」に変えるための植栽ですから、ガーデニングを楽しむというよりも建築素材のひとつとしての植物ということになります。

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 もちろん、このアイビーのカーペットの中に他の草花が入ったらさらにいい感じになりますから、どんどん植えていただきたいと思っています。素焼きの鉢植えをちりばめるのも素敵です。

この白い花はマンデビラ。初夏から夏にぐんぐん成長するツル性の植物で、花も次々咲きます。赤と白があって、赤い花は情熱的な夏を、白は涼しげな庭を演出してくれます。

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この芽吹いたばかりの葉っぱはヒマワリだそうです。

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種をまくのが遅くなって、奥様ははたして夏休みに咲いてくれるのかと心配していました。さあて、どうなりますかねえ。伸び始めると信じられないようなスピードで成長しますから、きっと間に合うと思いますけど。楽しみです。

次はコリウス、観賞用のシソです。夏の暑さで庭に花が少なくなったときに、このコリウスが存在感を発揮します。お盆がすぎて時々「んっ、秋風かな」という時期に最盛期を迎えて、10月後半には消えてゆくコリウス。夏の名残りを感じさせる秋口のコリウスには、過ぎ去った夏の思い出が駆け巡って、胸が苦しくなるような情緒があるのです。大好きです。

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草花の続きはまた明日。



こうして書いていると、あらためて、ぼくは夏がツボなんだなあと思いました。幼い頃からの「夏休み」の思い出があり過ぎなのかもしれません。コリウスを見て、夏がスタートしたばかりなのに、もう秋風の頃の情緒に思いが行ってしまうとは・・・。

「甘く切ない夏の終わり」があるから、なおさら夏は燃え上がるのかもしれませんね。 常夏のハワイだったらきっと感じることのない夏の終わりのあの感傷。ぼくの情緒の骨格はやはり「夏」でできているようです。

そのDNAは息子にも受け継がれていて、夏休みを新潟で過ごしたいというので、一昨日の夜に連れて行って、昨日は川遊びをあれこれ伝授して、ぼくはまた横浜へと。先ほど到着してこうして今ブログをやってます。
新潟はプレステの名作「ぼくの夏休み」そのままのすばらしい夏世界でした。やっぱ夏はいい!

さっ、夏がツボの人も、そうじゃない人も、思いっきり、2010年の夏を楽しみましょう!

花も野菜も混ぜこぜガーデニング( 小池邸 14)

テラスと芝生広場をつなぐ通路に野菜が育っていました。

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ミニトマトとトウモロコシとシソです。

家庭菜園というと、エリアを区切ってそこだけ農家の庭みたいにするのが一般的ですけど、ぼくとしてはこのように、花を植えてもいいし野菜を育ててもいいし、みたいな仕立てが好きです。草花と野菜が同格で、薔薇もハーブも野菜も混ぜこぜなガーデニング。
自給自足や大量に収穫して誰かにあげたいと思って野菜を作るなら別ですが、花も野菜も暮らしを楽しく彩るものとしてとらえるなら、こういうスタイルもいいと思いますよ。



庭の野菜はなんであんなに味が濃いのでしょう。いつも思うことです。
わが家ではオクラとモロヘイヤと小松菜と青ネギと、ワタミファームのミニトマト(有機栽培で超健康な苗でした) が元気に成長していて、オクラと小松菜と青ネギはまだですが、モロヘイヤとミニトマトは時々食べていて、毎回その味の良さ、濃さに感嘆しています。
自家製なのでもちろん有機肥料です。それがいいのでしょうかね、スーパーで買ってくるものとはまったく別物の、フレッシュで滋養が高い味で、たった小ザルに一杯のモロヘイヤ、数粒のミニトマトで、自分の中の健康成分が活性化するのを感じます。不思議なもんです。



夕べ遅くに関越道をひとっ走りして、今朝は魚沼の実家で目覚めました。朝から強烈な日差しでありながら、空気はひんやりとしています。この感じ・・・子供のころの夏休みにワープ!全身がうきうきしている自分を感じます。

今日は息子に川遊びを伝授して、山歩き、温泉も楽しんで、目一杯充電して、また横浜に戻って、明日からがんばりますよー! 

ジューンベリージャム( 小池邸 13)

梅雨の晴れ間の撮影でした。心地よく汗をかいているところへ、奥様が冷たい飲み物を出してくださいました。

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自家製の梅サワー。庭のミントが添えてあって、何だか生き返るような味でした。梅っていいなあ!そしてミントも。

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こういうのって、ほんと、豊かな味です。スーパーじゃ手に入らない味。香料を使ったコピーじゃない素材そのものの味。たまにでいいからこういうのを味わうと、気持ちが平らに均されて、いい具合に暮らしていけますよね。特に子供には大事なんじゃないかなあ。「切れやすい子」の原因が食事にあるって、よく聞きますからね。

グラスの奥にある赤い液体の瓶は「ジューンベリー酒」です。

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今回の工事で植えた木がいきなり花満開で、実も豊作で、それを使ってのこの庭最初の収穫物です。まだ若いので、あと数ヶ月熟成を待って、飲み頃になったら味見の催促に行こうと思っています。小池さんちはご近所なので歩いて行けるし、味見じゃ止まらないかもしれないので、わが家の熟成梅酒を持参します。

ジューンベリーの根元に小さな看板を発見しました。

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最初は小鳥かハムスターのお墓なのかな、なんて思いましたが、ちがいました。

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熟した実をつまんで食べるようにという、お子さんへのメッセージボードでした。グッと来ますね。お子さんとの楽しい時間が目に浮かびました。 

お子さんがつまんで、野鳥も食べにきて、それでもお酒にできるほど穫れたんですね。さらに、ジャムも。

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これまた最高の味。ブルーベリーよりもゴマみたいな種が多くて、それがまたいい食感でした。

ジューンベリーって、やっぱりいいなあ。こういう楽しい木が一般的に流通するようになって、庭の楽しさがふくらみました。これからも設計に入れ続けます。




撮影時はこれらの天然の美味さに感激しつつ、同時に「奥さんは料理のセンスがいいなあ」と感心しました。サワーとジャムの甘みの具合がちょうど良かったんですね。 これってなかなかね、毎日料理している主婦の皆さんでも、ね、むずかしいですよね塩梅が。

德光和夫さんがテレビ番組で言っていました。

ものの美味さってのは、ほどの良さなんだよなあ。
 
ほどほど、いい塩梅、それがセンスなんですよねえ。ぼくですか?ほぼ毎回、甘すぎたり塩っぱすぎたりしています。料理のセンスはちょっと・・・。まあ家族は優しいので毎回「美味しい」とほめてくれますけどね。家族にほめられて、おだてられて、「男子厨房に入り浸り」なのです。 でもほんと、料理に限らず「ほどの良さ」というセンスを身につけたいです。何でもついついやりすぎてしまう方なので。 
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