人生には、自然の営みと同じく季節が存在しています。
その移ろいは青春期には短く、成人し熟年へと向い老年へと至る、その流れに従って緩やかになっていきます。
今年は脳が沸騰しそうなほどの猛暑でした。
それもピークを過ぎればすぐさま懐かしいような、
もう終わり?みたいな気持になります。
季節は立ち止まりませんね。
その人生の季節は個人的なものでありおおむね周囲の同年代の人たちと同調しますが、時には自分だけが次の季節へと先行したり、逆に周囲が次へと移行したのに自分だけがそうならずに今の季節に留まっている、ということが起こってしまう。
多くの場合、特に若いうちはそこで悩むわけです。
愛嬌のある動きが好きです。
ユーモラスな肉食系。
成長過程には、「なぜ自分は他の人と違うのだろう」という関門がある。
その関門を無事通過した人に与えられるのがアイデンティティであり、「我が道を行く」という概念。
これは実り多き人生を歩むために最も重要なものであると言えます。
自分の季節を自覚することから本番が始まる。
ところが困ったことに、その関門をうまく通過できない人もいるわけです。
するとどうなるかというと、いつも周囲と同調していないと安心できず、四六時中自分を周囲の季節に合わせようとしてしまう。自分は秋になっているのに周囲が夏服を着ているからって半袖のままで過ごし、心が風邪をひいてしまうのです。
はたまた自分はまだ夏なのに、世の中の人はみな秋の装いなもんだから無理して厚着をしてしまい、大汗をかいて疲労してしまったり。
周囲の人との違和感はパーソナルシーズンのズレ。
自分は自分の季節に従って暮らせばいいんです。それができないと自分の花を咲かせることはできません。
わが家のアスクレピアス(唐綿)。
いい蜜が穫れるようで、
蟻がせっせと動き回っています。
それが大親友であっても、尊敬する人であっても、家族であっても、ズレを感じた時には軽やかなバックステップで(あるいはムーンウォークで・笑)ちょっと距離を置きましょう。
お互いに自分の大地に根を張り、自分の季節に従って、自分の花を咲かせるために。
あなたが咲かすべきはあなたの花。
その任務は他の誰のものでもありません。
この時期のアイドル、オオスカシバ。
他人の季節ばかりを気にしている時に、人は正気を失いがちです。
自分の季節を見失ったばかりにつぼみのままで立ち枯れてゆく人や、みょうなところで狂い咲きする人の、なんと多いことか。
そうなってしまったら悲しみや辛さは本人だけにとどまりませんから、重々気をつけたいものです。
夏休みもお終い。
さて、宿題は?
始業式って、やや悲惨な気分でしたよね。
微かな救いは提出が翌日からだということ(笑)。
自分の季節をしっかりと感じ取りながら、今日も花咲く日に向って頑張りましょう。
今日は「金沢文庫店」にいます。