2025年08月

Garden Tribe

 8月が終わりますねえ。ジャネーの法則であっという間に過ぎた2025年の夏でした。えっ、まだ暑さは続くって!?ホンマでっか!? そんなの耳タコで百も承知、がってん承知の助でございやす。それにしたって9月になれば冬遠からじ、イマジネーションを次の季節に飛ばしておきましょうぞ、ガーデントライブの皆様方よ。



早くもやってきた秋の使者、
オオスカシバ。

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 仕事を追うか仕事に追われるか。家事を追うか家事に追われるか。子育てを楽しむのか子供に翻弄されるのか。スケジュール帳を埋め尽くすタイプか、はたまたスケジュールがストレスになるタイプか。マジで恋する5秒前か、もう恋なんかしないのか。



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 次の季節を思い浮かべれば気分がやや前傾姿勢に調整されます。春には夏を、夏には秋を、秋になったら冬とその先に必ずやってくる春に想いを馳せる。2ヶ月後、その庭にどんな花が咲き誇り香っているのかをイメージする。



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 庭を楽しむ種族、ガーデントライブは無意識にこのマインドゲームにハマっています。



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 しゃがんでぐちぐち言いながら雑草を引いているのか、その雑草をコンポストに足すのがうれしいのか。灼熱にやられた花に気落ちするのか、次に何を咲かせるか考えてワクワクが止まらないのか。庭なんてどうでもいいと思うのか、庭のおかげで幸せな人生だと感じるのか。

 庭は遠い日の花火ではない。

 ・・・あのCM、抜群でしたよね。








Graceland Style 28

見上げさせる

 視線を上へと誘導する仕掛けで、庭を浴びる感覚が生まれます。



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上を向くと背筋が伸び、胸が開いて新鮮な空気が取り込まれ、まぶたが上がって光を感じ、心に希望が満ちてゆく。



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 サクラなどの花木、アーチに絡むバラ、色よく実った果実、風にそよぐ枝葉など、人を上向かせる演出を組み合わせて、斜め上をキョロキョロしながら園路を進む庭が理想的。狭めの庭ならゆったりと腰掛けて、木漏れ日に目をほそめるような。
 人が上から送られてくるメッセージに素直なのは、母の顔を見上げながら手を繋いで歩いた、幼い日の記憶があるからかもしれません。

 礼拝堂のステンドグラスが高い位置にある理由は、辛さでうなだれている人の顔を上げさせるため。顔を持つ全ての動物がそうであるように、人間の行動と思考は視線を向けた方向へ進んでゆくのです。








百日紅と千日紅

漁師町 紅白合戦 サルスベリ

 暑さに喘いで他の花数が少なくなる中、夏の百日間を咲き続けることから「百日紅/サルスベリ」と名付けられたとのこと。それは漢字の方で、読みのサルスベリはもちろん、猿も滑って登れないツルツルの幹だから。
 この花を見るたびに「猿も木から落ちる」が浮かび、セットで「弘法も筆の誤り」も。おいおい調子こいて油断するんじゃないぞと、ひとつひとつの仕事を丁寧にやるんだよと花から諭される、口うるさい師匠のような存在。



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 潮風に強いため、八景島周辺の街路樹はほとんどがサルスベリ。色とりどりに夏の風景が続いています。 



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 生まれ育った新潟にはサルスベリが少なく、夏の記憶にある植物は河原の桑の木やススキや畑の仏花と野菜たち。それと宿題で検察したアサガオと種を食べるのが楽しみだったヒマワリ。でも横浜の子どもたちには、後年きっとこの花が夏休みを想起する、一生の宝物として刻まれるんだろうなあと思いながら眺めています。 



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 疲れた時に、迷った時に、二進も三進もいかなくなった時に、幼い日の記憶が支えてくれることをぼくは何度も経験してきました。
 子育て中の皆様、今日を子どもたちの大切な宝物にしてあげてくださいね。



こちらは千日紅の花。
ということは千日咲続けるの?
そうなんですよ。
つまり多年草で(販売は一年草扱い)、
条件が合えば何年にも渡って咲いています。
花言葉は
「不死」「永遠の恋」「変わらぬ愛」「謙虚」など。


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 毎朝テレビでは「猛烈な残暑が続くでしょう」と繰り返していますけど、どうでしょう、皆様、もう慣れましたよね。もしもそんな感じがあるとしたら、あなたは細やかにして偉大なる革命を成したのです。
 太古より繰り返されてきた環境の変化に対して、植物たちは抵抗するのではなく、自分自身を変化させることで生き延びてきました。今咲いている花は全てその勝者たちの勇姿なのです。
 夏は折り返し地点まで来ました。あと五十日を元気に咲き続けましょう。









Graceland Style 27

立ち止まらせる

 歩きづらさも演出です。



小湊邸

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天野邸

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まっすぐ歩くと通路だが、曲がって歩くと庭になる。



高橋邸 Before

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After

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曽田邸

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曽我邸

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 例えば飛び石を、右、左、右、左、右、右と打っておけば、つまずきそうになって一瞬立ち止まりますよね。そこで顔を上げたところを庭の見せ場にしておくという、日本庭園の技法があります。
 わざと足元を見ないと危険な場所をつくっておいて、その視線の先に珍しい植物や小動物の小物(ゴム蛇とか)を配しておく。ケンケンパ、一本橋、遠回りや行き止まりもあり。

 まちづくり計画の場合、利便性重視で組み立てられた街並みは味気ないものです。そこに広場があり、路地があり、井戸端的なコモンスペースがあってこそ、子育てがしやすく、ご近所との豊かな関係性が育まれる街になるのです。
 庭も同じで、無駄もムラも必要条件とさえ思えます。それを粋と呼んだり、侘び寂びと呼んだりしてきたわけで、情緒を解さないまま無駄を排除してしまったら、そこはただの空き地か通路になってしまいます。





ぼくが住んでいたちっぽけな町
そこでぼくはこう教えられて育った
「神様はいつだってみんなを見守ってくれている」

壁に向かって祈りながら
時々あの頃のことを苦く回想する
神様 ぼくのあのちっぽけな町はいったい・・・

学校から帰ると自転車に飛び乗って
立ち並ぶ工場の前を走り抜けた
ママは洗濯物を干していた
家族のシャツを
汚れた風にさらしながら

雨上がりには虹が出るけど
その色は黒かった
実際にはカラーだったと思うのだが
ぼくには黒い虹に見えていた

何もかもが同じな家が並ぶ町
ぼくのちっぽけな町
ちっぽけな あの町
ぼくが育ったちっぽけなあの町

死人と死にそうな人ばかりだった
ちっぽけなあの町
死人と死にそうになっている人しかいなかった
ぼくが住んでいたあの町

あそこではぼくは何者でもなかった
あの親父の息子だってだけで

お金を貯めて成功することを夢見ていた
拳銃の引き金にかけた指みたく
ピクピクひきつりながら

町を出てやると決心したんだ
死人と死にかけしかいないから
本当に死んだヤツと死にかけているヤツらばかり
ぼくが住んでいたちっぽけな町には

本当に死んだヤツと死にかけているヤツらばかり
ぼくが住んでいたちっぽけな町には
本当に死んだヤツと死にかけているヤツらばかり
ぼくが住んでいたちっぽけな町には


残酷な天使のテーゼ

ジャネーの法則(ポール・ジャネ)

時間の心理的長さは年齢に反比例する。

 50歳の人の1年は人生の50分の1、5歳児の1年は人生の5分の1。
よって50歳の10年は5歳の1年に当たり、5歳の1日は50歳の10日に相当する。



この夏、散歩道で出会った花たち。
来夏の再会をお願いしながらシャッターを切る。
ねえねえ、来年はどんな夏になるのかねえ。
君たちは平気みたいだね。

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 久しぶりに孫に会うと、赤ちゃんが幼児になっていて幼児は一丁前の女の子とになっている。大好きだった夏休みの1日は退屈さと楽しさを繰り返しながら、これは永久に続くのかと、漠然とそう思うほどだった。振り返れば、もう二度と感じられないであろうあの間延びした時間感覚が、少年期の宝物のような特権。



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 ただし、その特殊な権利は8月の27日で期限か切れる。田舎(小出町)の祭りが25日から今日、27日で終わるから。祭りの後の寂しさなどに浸るいとまは少年少女にはない。宿題が・・・
 あの残酷な気分を6年間繰り返し味わうこととなる。



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 この頃は宿題が少ないらしいし、ほとんどをタブレットを指で擦ることで完了する。遊び感覚というか、世の中は小学生にストレスを被せないように、という配慮の方向へと変化している。何よりだ。ラッキーな時代に生まれたね、美空ちゃん。



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 8月28日の朝。町内の大人たちはさっさと祭りの片付けを済ませて日常を再開する。できるだけ早くに大騒ぎの余韻を消してしまおうという意図を、子供心に察知して、きっと、よくわからないけど、それが賢い暮らし方なんだろうなあと感じたことを記憶している。大人のお作法として。お遊びはここまで、いつまでも遊び呆けているのはろくでもないよと。



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 ジャネーの法則によって、8月末に降りてくる残酷な天使のテーゼが昨日のことのように蘇る。そしてすぐさま現在の自分に逆戻りすると、おいおい、宿題のスケジュール管理能力がなく、時には「まだ半分しか終わってねえよお、どうしよう」と、静寂の縁側で体育座りして、シクシク泣きながら悔やんでいた自分と今の自分がスッキリと重なる。困ったものだ。「先に宿題を終わらせてから遊ぶ」という、繰り返し目論んでは三日で頓挫したあの、ごく当たり前のやり方が、驚くことにいまだにやれていないことに気がついて、反省どころか意気消沈。庭のデッキで、体育座りで泣きたくなるろくでなし、2025年8月27日の朝でした。



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 ちゃんとやらないと、楽しみに首を長くしてくれている皆様をお待たせするばかりで。この頃はダメ小学生のまま進歩していない自分を(仕方なく)受け入れるようになり、いや、なりつつあり、いかんいかん、宿題は計画的に進めなければ。もう、いくらなんでも、外見的にはもう小学生ではないのですから、ね。








Graceland Style 26

地面に高低差を設ける

 スキップフロアのように高低差をつけることで、それぞれの場所に存在感が生まれます。



谷口邸

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今福邸

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高さが変わると居心地が変わる。



和泉邸

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仲野邸

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日置邸

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 高い場所はスペシャルな開放感が、低い場所ではリラックスする落ち着きが得られます。

 庭を区分けする(間取る)ときに、高さを違えてみることもイメージしてください。部屋の床と同じ高さ、庭の地面の高さ、そしてその中間にワンフロアーを設定する。それぞれのエリアの意味合いが強まる分、庭全体が広くなったように感じられることでしょう。





Graceland Style 25

場面を変える

 大きめの庭は導線計画がポイントです。くねらせ迂回させ、進むに連れて場面が変わってゆくように構成してください。



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組曲仕立ての庭はドラマチック。



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 隠しておいて一気に見せる、狭めておいてパッと広げる、視線を足元に落とさせたかと思ったら次は見上げさせ、近くから遠くへと意識を誘導してゆく。そういう工夫で庭に物語が生まれます。

 その庭物語のシナリオにどんなシーンを織り込めるかが、あなたの腕の見せ所。来訪者を誘導しながらドラマに引き込んでゆく。そして大団円でスタンディング・オベーションとブラボーの声。
 この手法を狭い庭に応用する場合は縮景(スケールダウン)と借景(背景を取り込む)が有効です。ジオラマ的にいくつもの見せ場を生み出しましょう。









今が旬

 庭の書斎のお楽しみ、今宵はワインをロックグラスで。肴は駅ビルのパン屋で買ってきたバケットに、バターと生ハムを添えて。パーフェクト。



スマホのカメラと一眼レフとは世界が違います。
ファインダー越しに虫の瞳を見つめるドキドキ。
目を凝らすと聞こえてくる花と虫との話し声。
息を止めて、シャッターを押すまでの間に
その会話に割り込んだりして。


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 虫の音をBGMに、しばしボーッと越し方を振り返る。やっぱりそうだ、今年の夏は夏らしく推移している。昆虫たちの様子がちゃんと夏休みっぽいし、植物はそれぞれに、実りの準備に余念がないし。
 あとはぼくら人間が、秋ヘ向かってイマジネーションを広げればそれでよし。食欲の秋、読書の秋、芸術の秋、スポーツの秋・・・
 今を味わい次の季節に思いを馳せる、これが庭を嗜む者の得意技。パーフェクト。



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 ことに人生の秋を迎えた皆様におかれましては、存分に実った己が果実を子や孫に。そう思うとなかなかにいそがしいですよね。無理することはないけれど、せっかく頑張って、頑張って、豊年満作の季節に到達したのですから、どうかあなたの旬の味わいを山盛りで。それを果たせば終章はパーフェクト。



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今が旬 味わい深きジジババの言葉は千の風となりゆく



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 自分が祖父母に可愛がられて育ったからでしょうか、年寄りには年寄りの役回りがあると強く思うのです。すてきな爺ちゃん婆ちゃんの存在が、子孫にはどれほどありがたいことか。







 

神谷ケイイチロウ画伯

 夏がくれば思い出す、遥かな尾瀬・・・ではなく一枚の表札があります。今日はそのことを。

 新築の外構と庭をプランすべく神谷さんちに伺ったのは、夏休みが終わる頃でした。見ると出来立てほやほやのリビングの壁に、小学生のお兄ちゃんが描いた虫の絵が貼ってあります。貼ってある、ということはそれは宿題ではなく、絵が好きで、昆虫も好きで、夏休みのボーッとしてクラクラするほど退屈な時間の中で、湧き上がってきた創造欲求のままにペンを走らせた作品と思われます。それをご両親が真新しい壁にセロテープで貼った、ということだったのでしょう。
 一枚の絵から、なかなかにアットホームな展開が想像され、ぼくも息子が描いた絵がうれしくて同じことをしたなあと思い出しまして、「もしよかったら、これを表札にしてみませんか」という提案をしました。「そんなことできるの!」とご両親は面白がってくれて、そうすることに。



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 夏が来れば思い出す、果てしなき退屈。
 小学生時代の夏休みを振り返ると、きっと誰でも楽しいことばかりが記憶されているものですが、よくよく思い出してみると、ぼくはとにかく暇でした。1日がとても長くて、その自由で退屈な果てしない時間をどうやって埋めようかと、川遊びや昆虫捕りやスイカ泥棒とか、夕飯まで何をして過ごそうかというのが日々の課題だった気がします。


神谷画伯のタッチを崩さぬように注意しながらトレース。

アシナガバチくん

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 それほど暇なのに宿題は後回しで、絵日記も月末近くにまとめて書いたものでした。内容は適当に創作して(これはこれで、小説家になった気分で楽しかった)、しかし困ったのは、遡って書くものですから天候と気温がわかりません。何日分かは古新聞を開いて調べます。あとは調べようがないので適当に、だいたい晴れで、時々夕立があって、気温は30℃前後で、下は27℃から上は32℃を散りばめ捏造したのを覚えています。


カブトムシくん

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 昭和40年代、夏の気温はそんなものでした。少しの後ろめたさとセットで覚えているその絵日記偽造の記憶があるので、現在の連日の気温が異様に高いことを実感しているのです。夏休みというのは、もっとのどかな時間だったなあと、今の子たちはどんな記憶を刻むのかなあと、孫たちの日常を見ながら少し気がかりになります。夏を暑苦しくて好ましくない季節と認識したらどうしましょう、などど。まあ気候がこうなったらなったで、彼女らなりに、豊かな退屈さを過ごしてくれるとは思うのですが。


バッタくん
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シンプルな線とそれぞれの表情が素晴らしいですよね。


 さて、神谷さんちの話です。壁に貼ってあったその絵をひと目見た時にジョン・レノンが浮かびました。例のあの、その場にあった紙にペンでささっと描いた落書きのような、シンプルな線のイラストです。そこから連鎖して、パブロ・ピカソが幼い日に描いた牛の絵も。
 人はなぜ絵を描くのか。ぼくも幼い日に、新聞広告の裏に次から次へと落書きをしました記憶があります(当時は広告紙の裏面は白紙でした)。クレヨンと紙は、ひとり遊びが好きな少年には最高のおもちゃで、ことに夏休みともなれば、涼風が入る縁側で、誰に見せるわけでもない線を引き色を塗って悦に入る。きっと、ぼーっとしがちな性質の男子には共通して、そうやって想像と創造で時間を塗りつぶした記憶があることでしょう。


表札の原稿がこれです。
郵送で岐阜にある馴染みの表札職人に送り、制作を依頼。


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 夏が来れば思い出す、とめどない創作意欲。
 幼い日に、愛情を愛情と認識しないほど周囲からふんだんな安心と愛情に包まれている状態だと、人は土を捏ね、砂場でトンネルを掘ってはゴジラになって踏み潰し、葉っぱや花びらで色水をつくり、道路に白墨で線路を敷き電車を走らせる。手元に紙とクレヨンがあろうものならすぐさま、ひらめきに任せて絵を描きます。後年、その時の欲求を満たした安堵感にも似た喜びと描いた作品の記憶が、人生上の幸福に満ちていた時間の記憶として、誰も知らない宝物として脳内に備蓄されるのです。ぼくの場合はそうでした。



2週間後、夏休みが終わり日常が戻った頃に表札が届き、玄関脇に取り付けました。
原稿のニュアンスを崩さないように、丁寧に作ってくれたことが伝わってきて、
受け取ってすぐ職人さんにお礼の電話を入れたところ、
先方からは「こういう注文は楽しいです」と、
ありがたいお言葉を頂戴しました。
庭でも建築でも、デザインを熱心に具現化してくれる人がいなかったら
成立しない仕事ですから。



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 出来上がった表札を見て、画伯は少し照れたような顔でご満悦。ご両親は彼の画力を称賛し、ぼくは大絶賛しました。



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 しかし、画伯には少しの後悔が残ったようです。それはカブトムシくんの背中に線が足りなくて、頭と羽の区別ができていない、という点。「いやいやそこがいいんだよ、写実じゃなくて印象派だね」とフォローしました。
 実際そうで、夢中で描いた結果、線が足らなかったというのは、絵的には魅力になるのです。創作の時に理屈が先行し、「で、なければならない」にはがいじめにされた瞬間から、神童は普通の人になってしまう。ぼくはいまだにそのはがいじめからの脱出を意識していて、おかげでいくらか、神童的だった夏休みの自分が持っていた想像力&創造力の名残を、1ミリくらいは維持できていると思っています。



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 夏が来れば思い出す、ケイイチロウ画伯の表札。
 
いつも飄々としていて、目の前のことに没頭する集中力と空想の世界を浮遊する能力の高さは尊敬に値するレベルのちびっこでした。



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 ちなみに当時彼は3年生。彼の想像欲求はその後も消えることなく、裏庭につくった砂場で、小学5年生までひとり黙々と時を過ごしていました。その後はおして知るべしで、こんなに好ましい少年期を送ったのですから、立派な青年となって、新たな家庭を築き、見事な人生を送ってゆくに違いありません。
 ケイイチロウ画伯、ぼくが生きているうちにもう一度表札をつくらせてほしいんだけどなあ、きみの子どもが描いた絵を使って。庭のおじさんは、それまで元気に仕事を続けるからさ。 





Graceland Style 24

見せ場をつくる

 訪れた人の目を釘付けにする場面は、その庭の印象になります。



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フォーカルポイントが感動を演出する。



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 いくつかの見せ場をつくって、庭全体をギャラリーや劇場のように仕立てましょう。

 庭を自己表現の場と捉えれば、どれだけ観客の心を揺さぶったかが価値になります。
 庭達人後藤さんの口癖が「何かアイデアないいかしら」というもので、ご来店のたびにそう言って演出のヒントを探しています。これはつまり、後藤さんが庭を使って創造表現活動をしていることに他ならず、その感覚こそが、庭づくりを楽しむ最大にして最強のコツなのです。




Graceland Style 23

招き入れる

 ダンボール箱でトンネルを作ったとします。すると子供も犬も猫もそこをくぐりたがります。それと同じ効果で、アーチは人を庭へと招き入れます。



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外界と庭とを隔ててつなぐ「結界」が、そこから始まる特別な世界を予感させる。



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 くぐった先に美しい花や座り心地の良さそうなベンチがあったら、さらに誘導は強まります。これがアイストップ効果。

 神社の鳥居、テーマパーク入り口のゲート、茶室の躙り口も「そこから世界が変わります。期待を膨らませて、どうぞくぐってお入りください」という別世界へと誘なう仕掛けです。
 庭にも来訪者を招き入れる演出を。







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