2026年04月

激流の最中に遊ぶお爺さん

春爛漫。人も虫も、ウキウキと草花に近づいてゆく季節の到来。


虫、嫌いですか?ぼくは嫌いじゃない、どころか大好きです。

ところが娘は悲鳴を上げるほどの虫嫌いでして、こともあろうにぼくの娘が・・・


まあいんですけど、孫たちには虫好きになって欲しいんですよねえ。

ま、それはおじいさんの役目かな。


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花に集う昆虫たちの姿はたまらなく可愛らしくて、ハンターになった気分でピント合わせをしながら、シャッターを切り続けます。



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蝶が次に行く花を予測して、花びらにピントを合わせて待ち構える。

来たーっ!

落ち着いて落ち着いて。ぶれないように呼吸を整え、静かに人差し指を下ろす。


子供じみた遊びですけど、大人が夢中でやってるんだから「大人の遊び」ということで。



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これはですねえ、スマホじゃ味わえないんですよ、一眼レフじゃないと。

でも気づけば、今どき大きなカメラを持ち歩いている人を見かけなくなりました。
・・・皆無。

数年前は、誇らしげに高級カメラを首にかけて歩いている大人がいたんですけどねえ。



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時代は変わる。驚く速さで、時代は変わってゆく。


洪水に右往左往している爺さんたち
早く逃げないと骨まで水浸しになっちゃうぜ
命が惜しけりゃ逃げるんだ
こんなの昔はよくあったとか言ってる場合じゃないんだよ
今すぐ泳ぐんだ さもなきゃ石みたいに沈んじまう
時代の変化は激流なんだから





洪水の最中に遊ぶお爺さん ほっといてくれよこれくらい


お爺さんは山へ柴刈りに、お婆さんは川へ洗濯に行きました。

ふたりとも、若い頃から繰り返してきたそんな日常が、何より幸せだったのです。

めでたしめでたし。


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庭でいち日を締めくくる

夜の庭はその日起こった喜怒哀楽を物語に編集してくれます。



菅原邸

菅原邸


内山邸

内山邸


高橋邸

高橋邸



夜風と静寂のエンドロール。



中川邸

中川邸


石井邸

石井邸


一柳邸

一柳邸



今日の出会いに、見つめた風景に、味わった食事に、うまくいったこともいかなかったことも全部込みでドラマチックに思えて、やがて明日のシナリオが浮かんできます。

夜の庭時間を、あなたもぜひ。




 


今日は昼から雨の予報。
 
気づけば春から初夏へ、季節のページがめくれてゆく。
 
その次のページは灼熱の予報。

なんでもスーパーエルニーニョだそうな。
 
灼熱だろうが冷夏だろうが、大切なのは季節と並走すること。

もっと大切なのは、季節と二人三脚で、今日の雨を丁寧に味わうこと。
 
ふふふ・・・雨音に包まれページを捲る夜の庭。

ビールとセットで至福のひととき。


至福。日に一度、福に至れれば上々でしょ。


Everything's Gonna Be Alright


暮らしの中にある自然

撮影散歩が習慣化して、もう二十年以上になります。

行き先は、住民が草花を慈しむ金沢区の遊歩道や、港南区・栄区に点在する里山。

ほかには
仕事で訪れる三浦半島のあちらこちらを歩くこともあります。



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里山で感じる「反転」の感覚
これらの場所を歩いていると、ある共通点に気づきます。

それは『暮らしの中にある自然』を感じられる、ということです。


僕らはどんな環境や境遇で日々を送っていても、実は自然の真っ只中にいます。

コンクリートジャングルで暮らしていても、渡り鳥が上空から見下ろせばそこはポツンと一軒家のようなもの。

本来は『自然の中に暮らしがある』はずなのですが、里山を歩いていると、それが反転して『暮らしの中にある自然』として肌に伝わってくるのです。



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越後育ちとして
越後の山奥で育ち、今は庭を生業にしているからでしょうか。

そこにある風景に懐かしさと安らぎ、そして何よりの『豊かさ』を感じます。


本来、厳しい自然と隣り合わせの暮らしでは、自然との闘いが基本スタンス。

庭の手入れも、掃除や洗濯と同じく「きちっと暮らさなくては」という生活のお作法になります。

ところが、里山の風景からはその『闘い』を感じません。

もし住人にインタビューをしたら、「闘い? とんでもない」と笑って返されることでしょう。



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豊かさの正体は「お天道様」
そこにある自然は敵ではなく、家族の暮らしを全力で支えてくれる、ありがたい『環境現象』・・・

いえ、いっそ「神様」と呼ぶ方がしっくりくるような。

お天道様のおかげで、という、かつては都会人も持っていた信仰に近い思考。

それこそが、里山から感じる豊かさの正体ではないか。つらつらと考えるうち、結論はそこへ行き着きました。


お天道様に感謝し、八百万(やおよろず)の神に柏手を打って一日が始まる。

昭和四十年代の田園では、まだ薄暗い時間に田んぼの水調整へ向かうお年寄りが、昇ってきたお日様にそっと手を合わせる光景がありました。

それこそが、文字通り『朝飯前』の一仕事だったのです。


さてと、仕事仕事。お天道様を背に受けて。







庭の呼吸法

今日は『庭の呼吸法』です。

このタイトルにザワッとした人、心の水面にさざなみが立った人は必見。

ついでにもうひとつ、フロイトに興味はありますか?……では、始めましょう。


ラジオ体操の締めくくりに「はい、大きく息を吸ってぇ〜」というのがあります。

武道でも、お寺の座禅会でも、必ずといっていいほど呼吸を指導されます。

呼吸を意識することは、きっと大切な健康法なのでしょう。




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ところが、普段から呼吸を意識している人など、まずいません。

オギャーと生まれた瞬間から始まる肺の反復運動は、心臓と同じ。

無意識の領域でぼくらのシステムを動かしているのですから、無意識でいることこそが「正解」です。

ただ、知恵として、調子が落ちたときに深呼吸をし、ストレスが溜まったときに溜息をつく。

それもまた「正解」なのです。




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「ため息は心を削るカンナかな」という江戸の古川柳がありますが、医学的には、ため息も深呼吸も身体への効用は同じだそうです。

畑の土に例えれば「発酵」と「腐敗」のようなもので、科学的にはどちらも同じ現象。

幸福論で有名なアランは「ため息はあらゆる場合において有効な、健康の知恵である」と書いています。




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つまり、ため息とは、必要に応じて物置(無意識領域)から畑(意識領域)へと持ち出して使う「庭の小道具」のようなもの。

そう解釈すればいいのです。

気が滅入って勝手に出るため息とは別に、意識的につく「深呼吸のような深いため息」を活用しましょう。




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アラン? 古川柳? 意識・無意識? ……少し理屈っぽかったでしょうか。

ぼくら人類は、無意識を意識化するのがあまり好きではありません。

意識した途端、自らの不出来が浮き彫りになるようで、怖さや不快感がつきまとうからです。

本当に嫌ですよね、フロイトなんて。


そこで『庭の呼吸法』です。




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理屈が苦手なら、無意識に深呼吸してしまうような「庭」を整えてみてはいかがでしょう。

庭にいると、いつの間にか呼吸が深くなっている。

けれど本人はそんなこと意識もせず、ただ庭がある暮らしを謳歌している。

ターシャ・テューダーのように。


庭とは、住む人の心身を、無意識のうちに好調へと導いてくれる場所なのです。


人を無意識に深呼吸させる庭。

その手法はいくらでもありますし、あなたも何か思いつくはずです。

まずはそれを整えてみてください。

あとはその庭で過ごすことを習慣にするだけ。

その先には、重たいため息とは無縁の日々が待っています。




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庭を楽しんでいる人たちは、こうして無意識のうちに庭にいざなわれ、いい顔をして暮らしています。


そう、庭ですよ、庭。花咲く庭があれば、人生は上々です。


人に深呼吸をさせる庭。
たとえば、バラの香りが漂っていたら……。



もうすぐですねえ。
あと半月、くらいかな。








Healing Garden パズルを楽しむ

野菜は大まかに春野菜と秋野菜に分けられます。

一年草も春に植えるものと秋に植えるものがあります。

宿根草や多年草でも成長と開花の時期はまちまちです。



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ターシャ・テューダーは草花のパズルに夢中でした。



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思惑通りに咲いてくれれば感動するし、思い通りにいかなくても、そこには必ず新鮮な発見が待っています。



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組み合わせの妙。全部が全部咲かないことはないし、他を凌駕して予想以上に蔓延る草や、ハッとする色で咲く花など、日々草花とのやりとりをするうちに、暮らしの歩調が太陽の動きと合致してくるのを感じることでしょう。

それが癒しなのです。 



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庭好きは、植物以上に自分のこと大好きな種族で、故に自分を大切に、丁寧に調整しながら暮らす人。

庭の癒しはへこたれた自分を慰めたり草花で気を紛らすことではなく、不自然に陥っている自分を自然体へと引き戻すことです。


実際、ターシャ・テューダーは園芸マニアというよりも、本業である絵本画家の自分を整えるために庭に居続けた人でした。

世界中の庭好きが憧れ尊敬する園芸家であり、ナチュラリストでもあったわけですけど、あの息を呑むような混植の草花からは、いわゆる「努力」は感じられず、伝わってくるのは「探求」。

それも自分への探求です。


植物を抜いたり植えたりしながら自分の今を確認し、明日の自分に約束事をし、来週の自分に話しかけ、来月の庭風景にいる自分を想像していたのでしょう。

さらに半年後、一年後と。


彼女は自分の心のパズルに夢中でした。




 

愛ちゃん米寿の祝い

母親の米寿の祝いということで、孫たちを連れて里帰り。

会場は湯沢の温泉旅館でした。



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里帰りなどと言うと大仰で、関越道を使って3時間ちょっとで故郷の小出町(魚沼市)に着きますから、毎週末に行こうと思えば行ける距離です。

ところが年々故郷は近くて遠い場所になるもので、年に数度、主に冠婚葬祭で行くだけとなりました。



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米寿とは数え年で88歳ですから、母は87歳です。


母がこの歳になっても、元気で充実の日々を送っていることに感謝の気持ちでいっぱいになります。

年寄りの最大の務めは元気で長持ちすることだなあと、自分も年寄りの部類に入る年齢になった今、つくづくそう思います。



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母親とは我ら男の子にとって特別な存在です。

もちろん大好きで、しかし振り返れば大嫌いな時期もあり、若い日の母は母なりに子育ての苦労や葛藤があったようですし。

そんな記憶の断片を辿ると、いつも有り難さと申し訳なさと、自分の若さゆえの未熟さで心配をかけた数々の失態の恥ずかしさとか、複雑な思いで胸が苦しくなります。



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今回の祝いは妹が企画してくれたものでした。

今現在のぼくんちもそうですけど、娘の存在は大きなものですよね。

自分も含めて世の男子は概ね、こと親のこととなると役立たずなものです。



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いやあそれにしても、母の子供とその連れ合いと孫とひ孫が一堂に会すると、これほどの人数になるんだなあと驚きました。

その全員に大きな愛情を注いでくれた母に、これからも、どこまでも、元気で楽しく暮らしてほしいと願っています。



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それと田舎で暮らす親族一同の一人一人が、普通に気が優しくて、普通に頑張り屋で、普通に愛情豊かにそれぞれの暮らしを維持していることも感じられて、うれしいやらありがたいやら。


同時に、都会で暮らしながら、どこか田舎基準での普通さを失っている自分が炙り出された気もして・・・。

うまく言えませんけど、元々正真正銘の田舎者なんだから、その感覚を見失ってはいけないなと、純朴一辺倒の魚沼のあんちゃんを取り戻さねば、などと、写真を整理しながら反省した次第です。



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自分らしさ。・・・穏やかで、基本ボケーっとしていて、自己肯定感など塵ほども持ち合わせておらず、魚釣りと野山を歩き回るのを楽しく感じ、音楽と本が好きで・・・ストップ、ストップ!



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いかんいかん、ちょっとノスタルジーで、思考が空ゆく雲に乗って、しばし遠くへ漂ってしまいました。



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ヒデ坊、ボーッとしてないでシャキッとしなさい!

よく大人たちから言われたなあ〜。

今は女房に、強めの関西弁で同じようなことを言われています。とほほのほ。



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そうなんですよ、シャキッとしていないヘナチョコな木偶の坊ぶりががぼくのウィークポイントなんですね、昔から。

まあ、ここまできたら直らないでしょ。

皆様お許しくださりませ〜。



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母ちゃん、ありがとね。

これからも、いつまでも、元気で明るい、親族全員の素敵なおばあちゃん、岩渕愛さんでいてください。



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あれは今から20年以上も前の夏、8月4日の夕方でした。

母から電話で「おい、ジュピターって曲知ってるか?長岡の花火で流れてさあ、おらあ泣けて泣けて」と。

母を感動させてくれた名曲の力か、毎年アップされる長岡花火のYouTubeで、毎年涙が止まらなくなる。

やはり何十年経ってもシャキッとしないぼくなのです。


母ちゃん、いつまでもシャキッとして、みんなの太陽でいてくれよ。










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庭からいち日を始める

毎朝同じ時間に庭に出るのが習慣になっています。

寝不足でも、雨が降っていても、休日の朝もそれは変わることがありません。


起床は4時半。猫のミーが必ず起こしに来るのでそうなりました。

猫の体内時計の正確さは見事なもので、季節に関係なく、5分のズレもなくやってきて、寝ているぼくの顔の上を歩いて起こすのです。

「もう少しだけ寝かせてくれよ」と横を向くと、今度は耳の上にしゃがみ込にで動かない。

お目当ては朝のおやつです。


10年以上続く、この目覚まし猫のおかげで体調が整っているという実感があります。

「ミーちゃんおはよ。今日もありがとね」と、おやつをあげてから庭へ。



朝の光を浴びる植物の美しさは格別です。
熟睡から目覚めて、朝露のシャワーを浴びて、
お天道様と歩調を合わせる健やかさ。
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朝日と外気で全身を目覚めさせることが健康維持の基本。これが庭の大きな役割りなのです。



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人の心身は太陽の動きと連動するように設計されています。


いち日は24時間なのに、人の体内時計は25時間だそうです。

なぜそんな仕組みになっているのかというと、それは神様からの「早寝早起きをしなさい」という指令。

朝日を浴びることで体内時計のズレがリセットされてセロトニン(幸せホルモン)が分泌され、それと連動して夜になるとメラトニン(心身修復ホルモン)が出る仕組みだとか。



 
 


Healing Garden 庭で読む

庭を書斎と捉えて、ゆったりと腰掛けて、活字を追ってみませんか。


庭にそよぐ風は地球を何万回も巡ってきた空気の流れです。

ページをめくるうちに、あなたの庭がワイキキの浜辺に、軽井沢のテラスに、グエル公園のタイルベンチに思えてくる可能性がありますので。

あるいは銀河鉄道の夜をめくっているうちに、天空に響き渡る汽笛が聞こえてくるかもしれません。



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昼間の自然光は目が疲れず、風と陽射しが心地よく、ページの進みが速まります。



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夜は闇と静寂の世界。

まるで夜空に漂う小舟でページをめくっているような気分になり、行間にまで深く入っていくことができます。



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時を忘れ、言葉が沁みる庭読書。



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我が家の書斎は夏の夜が最高。

江ノ島方向から入ってくる風があまりに心地よくて、数ページで寝落ちすることもしばしばです。


それもまた良し。

シェイクスピアの喜劇『夏の夜の夢』がそうであるように、暑くてヘロヘロだったいち日が、スッキリと、ハッピーエンドで幕となる。

めでたしめでたし。



夏の夜の夢、BGMはコルトレーンのバラードなんかいかがでしょう。
このアルバム、1曲目が好きなんですよ。
それには理由がありまして、
すぐに寝落ちするので後ろに行くほど聴く回数が少ないから。
圧倒的に1曲目が最多で、
最後の曲にいたっては、ほぼ聴いたことがない。
世界中にたくさんいるんじゃないかなあ、
この名盤を、そんなふうに楽しんでいる人が。



テナー・サックス  -  ジョン・コルトレーン
ピアノ  -  マッコイ・タイナー
ベース  -  ジミー・ギャリソン
ドラム  -  エルヴィン・ジョーンズ


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収穫する

野菜や果樹を育ててみませんか。



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収穫は弥生時代から変わらぬよろこび。



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二千四百年前(弥生時代)から昭和時代まで、日本人はそのよろこびを家族で分かち合いながら暮らしてきました。

ぼくが子どもの頃はまだ庭とは畑のことで、夏休みなどは水やりの手伝いや、来る日も来る日も食卓がトマト・ナス・キュウリだったことを思い出します。


昭和は終わり、平成が過ぎ、令和となって、野菜と果実がスーパーで手に入るようになった今だからこそ、家庭菜園を始めてみませんか。

もしかしたら弥生から、さらに縄文へとワープできるかもしれません。


えっ、なんでそんなところにワープしたいのかって!?
 
逆に伺いたいんですけど、他にワープしたい時代ってありますか?







Healing Garden 退行行動

庭にしゃがんで、花壇の花を横から眺めてください。

それが、あなたがはいはいから二足歩行を始めた時に見ていた視点です。


芝生に這いつくばって、犬がクンクンやるくらいにまで顔を花に近づけてみてください。

それは、人がまだ四足歩行の小動物だった頃の視点です。



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しゃがんだら記憶のライブラリーから幼少期のページが開き、花をドアップで見つめればDNAに眠っている太古の記憶が引っ張り出されます。



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子供の退行現象(赤ちゃん返り、指しゃぶり、おねしょなど)はストレスが原因ですけど、大人の退行行動は、ストレスを発散させる生活の知恵。



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大いに赤ちゃん返りして、野生に戻って、健やかな大人をキープしましょう。

頑張っている人ほど子供じみたことをして、時にワイルドさを発揮するものですから。



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ではカメラをご用意ください。

できればスマホじゃなくてファインダーを覗くタイプのを。



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庭に出たらしゃがんで横から花をパシャリと。

次は芝生に這いつくばって、花のドアップを。








 

Love Jihad

チューリップの球根は人を童心に返らす時限装置。

寒い時期にせっせとそれを仕掛ける人は、愛情あふれる聖戦のテロリスト。


あの咲き方には毎回ビックリさせられます。

突然ニョキっと、サプライズの花ですよね。



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自分にサプライズを仕掛ける人はいませんから、球根を埋める人は必ず誰かのワーって笑う様子を想像しています。

あの歌を口ずさみながら。



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日本中の、老若男女の脳内に録音されている童謡、咲いた咲いたチューリップの花が。

歌詞は単純で何も言っていないようなものなのに、なんでこれほど多くの人が花と呼応して再生するのか。



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それはきっと幼児期の無垢な感動、突如出てきた花に驚きワクワクっとする気持ちが、その人の一生を支える健やかな根っこになっているからなのでしょう。


サイタサイタと口ずさむ人は幸いなり。

愛情を愛情と感じないくらい、ふんだんな愛情に恵まれて育ったことの証しですから。

だからその人も毎年、誰にも秘密で球根を仕掛ける。

幸いは連鎖してゆく。

これが揺るぎない家族の幸福を望む人のラブ・ジハード、愛ある聖戦なのです。



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成長するというのは「複雑さを増す」ということ。

複雑さが幸福を生んだためしはないのに、なぜ神様は人をめんどくさい大人へと向かわせるのか。

美しいものに感動し、愛情を率直に伝え、楽しいことに夢中になるのが幸福なのだということを、幼い日には誰でも知っていたはずなのに、いったい・・・。


ファインダーで花びらの朝露にフォーカスしていると、頭はすっかり小学生に戻って、サイタサイタアカシロキイロ。







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