雨ですねえ、夜中から土砂降りでその音で何度か目が覚めました。雨だと現場が進まなくてまいってしまいますけど、これくらい盛大に降っているとあきらめがつきます。
週に一度は今日のようなしっかりと土にしみ込む量の雨が降ることを、庭をやっている人はありがたく思い、同時に自然ってうまいことできてるなあと思うことでしょう。木々が芽吹いて、草花もすごい勢いで花芽が上がってくるこの時期、植物は最も水分を必要とします。その勢いは落葉樹の森にいると木が地中から水を吸い上げている音が聞こえる気がするほど。まあ実際は高性能の集音マイクを使っても聞き取れないかもしれませんけど、越後の山を歩きまわっていた時に、何度もその春の音を感じました。生命力のパワーが満ちて渦を巻いて、それを音として感じたのかもしれません。冬の雨とは違う、明るい空から降り注ぐ雨に歓声を上げているようなレノンの庭の草花を眺めながら、「なんかイイなあ、今日は設計がはかどりそうだ」そんな気分の朝です。

さっ、今日から菊地さんちのガーデンリフォームをご紹介しましょう。
昨日ご家族の写真をアップしました。ほんとイイ感じのご夫婦とお嬢ちゃんたちで、こうしてブログをやりながら完成写真を整理していると、気がつくと私の顔が笑っていて、私の、パソコンに向かいながらニヤニヤしている姿はきっと周りのスタッフからは変に見えていることでしょう。
多少変に思われてもかまやしない。こうして連鎖的に広がっていく笑顔ってありがたいことなんですよ。この仕事しているとつくづくそう思います。ストレスや何らかの原因で笑顔がない人の周囲はあっという間に笑顔が消えていきますし、ひとりでもニッコニコの人がいるとこれもまた水面に広がる波紋みたいに広がっていくもの。かくいう私は、雪深い越後の山奥育ちなもんで、もともとは笑うどころかほとんど言葉も発しないという寡黙な性格。表情筋が未発達なまま大人になりました。それがこの仕事をやっているうちにお客さま方の笑顔に誘発されて徐々に顔が動くようになってきて、そのことの楽しさ、すばらしさに気付いて、今では積極的に顔トレしています。笑顔と笑顔が共鳴してそれが増幅され広がっていく、そういう場にいたい、そういうスタンスで仕事をしていきたいと思っているのです。

ではスマイルファミリー菊地さんちのプランです。

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中古住宅を購入されてのガーデンリフォーム。ウッドデッキは十分な広さのものが付いていました。傷みも少なかったので塗装してそのまま使うことになりました。デッキ以外の場所は、前にお住まいだった方が草花が大好きだったようで、ジャングルのようにいろんな植物が生い茂っていて、花物も多くそのまま一年間庭の変化を楽しむという選択肢が浮かんだほどでしたが、少々荒れているというか収拾がつかなくなっていましたし、奥様が「子どもたちが遊べる庭を」というイマジネーションをお持ちだったので、どうせならここまでやりきったら思いっきり楽しめるというところまでプランしてご覧いただきました。あと、玄関先の駐車スペースが育ち過ぎた生け垣で狭くなっていてクルマを停めづらいということと、イメージ一新する門塀のリフォームもご提案させていただきました。

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既存のデッキは塗装し直し、コーナーパーゴラとマリンライトを設置。その外側はガ-デニングスペース。そしてデッキから庭の外周を歩けるようにして、一段高い散策路的なガ-デニングスペースその2にし、あとは樹木の配置で適度な目隠しと空間的な厚み、次の場への期待感などを演出。

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今回もあれこれと理屈っぽく組み立ててありまして、明日からたっぷりとビフォー・アフターをご覧いただきながら、そのポイントを解説していきます。