今日も引き続いて佐藤さんちの草花をご覧いただきながら、昨日の続きです。
イメージするってことを具体的に解析してみようと思います。

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これはあくまでも、私がガーデンデザインを行う上での手法でして、他のイメージを生業にしている方とは合致しない部分もあろうかと思いますが、イメージするという曖昧な世界のシルエットを一方向からだけでも浮かび上がらせることで、皆さんの何かのお役に立てることもあるのではないかと。

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イメージする、これを意識的に行う機会ってそうそうないですよね。ところがそのことが仕事となると連日イメージするわけでして、二日酔いであろうが風邪ひいていようが、あるお題に対する答えとなる世界を頭の中の妄想界に描き出さなければなりません。以前、もっとゆったりのんびり仕事してたころは「ウ~ン、浮かばない、まあ今日はあきらめてビールでも飲もう」という感じで、2、3日まったくプランにならないこともありましたが、今はそんなこと言ってられないので、何としても自分を設計モードに持ち上げなければなりません、それも瞬時にして。

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そういうときにまず何から始めるかといいますと、左脳作業から。イメージは右脳、感覚・感性脳による作業ですけど、取っ掛かりは左脳、理論脳から働かせるのです。すでに決められている要素がいくつかあります。敷地や方角やご要望などです。それらを未整理のままちりばめて(これなら体調や意欲に関係なくすぐにできます)、図面上でその散らばった点のような確定要素をおはじきするみたいにあっちに弾いてこっちに転がして、そうしているうちに点と点がうまいこと並んである線が見えてくる。そのあたりからようやく右脳が「オレにもやらせろ~!」と出ばってきます。そこからが楽しい、右脳と左脳がボケと突っ込みの掛け合い漫才を始めます。エキサイティングな設計作業の始まりです。

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つまりイメージすること、それをカタチにして表現することというのは『条件の整理プラスα』で、右脳と左脳の共同作業だということです。感性脳だけで延々やっていても具体的なカタチにならないし、理論脳だけで組み立てた表現には何の魅力もなくて、とてもじゃないけどお客さまに提案などできない。
どうでしょうか、イメージすることのシルエットが少しは浮き立ってきたでしょうか。もしそうならうれしいです。これを使って、紙とペンを用意して、家族のこと、仕事のこと、庭やリビングや寝室のこと、イメージ作業を始めてみてください。これを日課にすれば、気が付くとすばらしい現実が実現しているかもしれません。少なくてもやらないよりはやった方がいいと思うんです。イメージするということ。

今日は土曜日、『レノンの庭』で設計しながら皆様のご来店をお待ちしております。ちなみに明日は新山下ホームズの外売り場の小屋にいます。設計に集中しているため鬼の形相だったり、意識が妄想界に入っている時には表情筋まで神経が伝達されずにアホな顔しているかもしれませんけど、気にしないで声かけて下さい、現世に戻ってきますんで。