これがビフォーです。写真で見るとまるで何年もそこに出たことがないような感じで、荒れているだけに見えると思うのですが、そこにはこれまで楽しんできた名残り、楽しい記憶の轍みたいなものがたくさんありました。ガ-デニングはもちろん、バーベキュー、大きな薫製の釜、犬小屋・・・、ワンちゃんは数年前に亡くなったそうで、もしかしたらそれもあって庭に出なくなったのかもしれません。キッツイですもんよね愛犬との別れって。まあ、理由はいろいろあるのでしょう、もしかしたらこれといった理由は無かったのかもしれません。かつてみんなで楽しんだ庭が、いつのまにか生活外のスペースになって荒れてしまう。庭が色を失っている状態。住宅地を歩いているとこういう印象の庭はいたるところにあります。家族のライフサイクルやら何やらで、庭ってそういう時期を運命付けられているのかもしれませんねえ。で、問題はそこからどう展開するのかなのです。
楽しさを無くした庭をどう生き返らせるかというのは、私の仕事のかなり大きな部分を占めている課題で、それは単に庭をリフォームする、整備し直すということでは実現しない部分があって、つまり、そこに暮らすご家族にその意志が無ければ、庭を含めた生活全般をここらへんで仕立て直してみようというイマジネーションが無ければ、私がいくら考え尽くした庭を設計してみてもそこに価値は生まれません。「よーし、ここらでひとつ」というお客さまの気持を具現化するお手伝い、それがガーデンリフォームなのです。
今回の小沢さんはまさにそのパターンで、テニス帰りに『レノンに庭』に立ちよっていただいて、移動ついでにウォーキングしてきたのでしょう、息を弾ませ汗を流しながら「庭を・・・」と話す奥様から、その種の前向きなパワー、まぶしいほど明るいオーラを感じました。
その初対面がとっても印象的だった奥様と具体的にあれこれ打ち合わせをしてでき上がったプランがこれです。
Plan A
このPlan Aを叩き台にしてご夫婦と打ち合わせをし、修正してでき上がったのが次のPlan B。
Plan B
結局ややPlan Aに戻る感じで、両方をミックスしたカタチでご契約いただきました。明日からたっぷりとビフォー・アフターをご覧いただきます。
お会いした時にまぶしいほど明るい印象を受けた奥様、その後も何度かお会いして思いましたが、イイですよねえ、奥さんが明るいのって。うちも幸い明るい奥さんなので、ホント幸せに思っています。