今朝から急激に寒くなるという予報通りに、空気が完全に冬になりました。こういう日は入念にストレッチして、身体を温めてから動きましょう!
3年前のこんな日に、ぼくはふくらはぎの肉離れをしてしまいました。1ヶ月間松葉杖の生活。そのときに接骨医の先生が「冬になるとみなさんやっちゃうんですよ。寒い日は特に動作の動き出しをゆっくりするように心がけてください」というアドバイスをいただきました。気温が急激に下がると、横断歩道で信号が青になって急いで歩き出したり、階段をダッシュで上がろうとしたとたんにブチッと切れてしまうことが多いのだと言います。
これは年齢には関係なくて、プロスポーツ選手はみんな気をつけていることだそうです。寒い時は筋肉と筋をよく伸ばしてから動きましょうね。

では始めます。今日から新シリーズです。


まずビフォーをご覧ください。

建物の道路側に、ブロックで仕切った花壇があります。

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そこを進んでいって、
 
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角を曲がると、

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そこが庭です。

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生け垣のレッドロビンが茂って、「生け垣と通路」という構成になっています。

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反対側からはこうです。

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道路側の通路と庭、どちらもあまり広いとはいえない場所です。
さあ、ここにどんな庭をイメージするか。

設計に当たってスペース的な問題の他に、もうひとつ大きな課題がありました。それは、曽田さんちのリビングが2階にあるということです。この庭は1階の使っていない部屋(客間かな)の外。さあて、ここが考えどころなのです。

ご夫婦のご要望は、「縁側のようなウッドデッキがあって、手すりに布団を干せたらいいかなあ・・・」という感じです。ぼくとしては、せっかくの庭スペースですし、どうせ設計するなら思いっきり楽しくなるような提案がしたいという気持がありますので、「2階がリビングですから普段あまりここには来ないかもしれませんけど、プランだけでも思いっきり楽しめる庭を描いてみていいですかね。一応それをご覧になってみて、もし楽しめそうだなって思ったら検討してみてください」と半ばプランの押し売り状態。


その時点で考えていたことはこうです。
この庭はリビングと離れてはいるものの、すごく気持がいい。宅地が上がっているので空が広いし、少し歩くと海が見下ろせるというとてもいい空気感の場所。ここを楽しまない手はないなと。
暮しのメインステージから離れている庭を「暮しに欠かせない場所」にするための方法はただひとつ、そこにリビングと同等の価値、くつろぎや楽しさを生み出すことです。それも徹底的にやりきることです。中途半端に庭らしくしてみても、結局は日常に大した喜びも生み出さない場所になってしまいます。世の中にそういう庭の何と多いことか。

そんな思いで描いた2プランです。

Plan A
曽田様邸 A


Plan B
曽田様邸 B

これをご覧いただいたとき、ご主人の瞳に少年のような輝きが見えました。そして奥様の笑顔。

もうすっかり、最初のご要望は遠い過去の出来事にようになり、この2プランをもとに、ご夫婦で、楽しく夢いっぱいの検討会議が始まりました。
そいて道路側は Plan A 、庭は Plan B でという組み合わせで変更設計することになりました。
明日はその Plan C をご覧いただきます。


ご要望とは違うプランの押し売り状態ではありましたが、今回のように「イメージするだけでも・・・」と言いながら要望とは違う提案をすることがあります。
そうするときには、ぼくにはその方がいいないという予感があるのです。立地とか、お客様の家族構成とか、雰囲気とか。そして大概その予感は的中して、「よかったー!」となるのです。