では、ビフォー・アフターです。ゆっくりと歩いていく感じで入念に撮ってあります。

Before 1
ビフォー1

After 1
アフター1



Before 2
ビフォー2

After 2
アフター2



Before 3
ビフォー3

After 3
アフター3


ビフォーとアフターでは広さが違うように感じると思います。アフターの方がはるかに広いガーデニングエリアになっています。

これは考え方を変えたことによって得られた効果です。
ビフォーでは道路側に花壇があって、建物側が通路という細長い敷地をさらに細長く2分割した構成です。アフターではその細長さが消えています。
敷地全部が花壇(植える場所)で、その中を左右に揺れながら歩いていくという、2分割ではなく、植える場所に導線を重ねた2重の仕立てになっていますから、花壇の面積は2倍になり、歩くのも広々ゆったりとなった、というわけです。それと、通路が真っすぐではないということで足下に意識がいきますから、そこを足早に通り過ぎるのではなく、ゆっくりと庭を楽しむ、そこにしばし留まるというような滞留感が生まれています。

オォ、またもや理屈っぽい言い方になってしまいました。設計しながらこういう理屈を山ほど積み重ねて、それをこねくり回したり組み立てたりしているものですから、ついつい。
でもまあ、パッと見てウソみたいに広くなった感じがすると思います。こういうことができるんだということ、このパッと広くなる様子を感じ取っていただければ、もしかしたらこれまで庭として認識していなかった建物の脇の通路に、ワクワクするような庭空間を生み出すことができるかもしれません。そうなったらいいなって思います。
「あんな狭い場所は通路以外に考えられない」とはなから思い込まないで、今回のように「2分割ではなく2重にする」 という方法でイメージしてみてください。場の使い方を重ねることによって、不可能が可能になる・・・かもしれませんので。

ビフォー・アフター、明日に続きます。




今日は昼過ぎからクルマで姫路市へ向かいます。妻の母の一周忌です。
母親を亡くすという辛い局面を、妻は見事に乗り切ってくれました。この一年の彼女を見ていて、ひとつ乗り越えると、ひとつ強くなって、ひとつ幸せになるということを、何もできずにただそばにいるだけのぼくは実感として学びました。

亡き母を偲んでの長距離ドライブ(片道8時間)は、きっと母のことだけじゃなく、自分たちの人生を考える時間になるんじゃないかなあ。

根っから明るくてやさしい母の魂と再会して、その太陽のようなパワーを頂戴してこようと思っています。