昨日、一昨日と、細長い通路を庭スペースとして有効に仕立てるためのテクニックを解説してきました。
通路の素材の変化によって平面的なエリアの区分けをする。アーチや物置で立体的な空間構成をする。そしてふたつを少しずらして組み合わせる。
今日はもうひとつ、「アイストップ」ということについてです。

「アイストップ」とは、目を止める、視線がぶつかるということ。それによって得られる効果は、その視線がぶつかるところまでの手前にある空間を認識するということと、そこに意識が当たることで、心地よく次の空間へと移行できるということです。
・・・ほーら、昨日の予告通りに理屈っぽいですよね。でもこの「アイストップ」という概念を理解すると、庭づくりがひとつレベルアップしますよ。庭だけじゃない、室内のインテリアにも欠かせないテクニックですから、ちょっと辛抱強くがんばって吸収していただけると、居住空間がワンランク上質なものに変化するかもしれません。

ゲーデニングエリアの突き当たりに立てた木製パネルが、この庭のアイストップです。

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このパネルがなかったら・・・とイメージしてみましょう。

このパネルがなかったら・・・。

このパネルがなかったら・・・。

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間が抜けますよね。

パネルがあることで、空間的にそこまでが庭であるという認識が生まれているということ、感じていただけたでしょうか。
それと、そこに意識が当たることで、左側へと折れて続く次の庭へと、スムースに歩いていける感じが得られているのです。
その効果「次へのいざない」はテラス側からも同じです。

このパネルがなかったら・・・。

このパネルがなかったら・・・。

このパネルがなかったら・・・。

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これがないと、ガーデニングエリアはテラスとは離れた全くの別の場所になってしまいます。 

目が当たることでその手前の空間を認識し、そこから折れてつながる次の世界へと進むための弾みを付ける。これが「アイストップ」です。空間のメリハリですね。

ガーデニングエリアの解説、明日に続きます。




メリハリといえば・・・「きのうの続きのつづき」から。

郷さんのダンスにはキレがありますねえ!という北原さんの言葉を受けて。

「この人のアクションはかっこいいなあ、という人たちを観ていて自分で発見したんですけど、キレって、一瞬止まることなんですよね。ほんの一瞬ストップしてから動く。その静止するときに、ものすごいエネルギーが必要なんですよ」


なるほどねえ、一瞬止まるときにエネルギーが必要なのかあ。
深イイ〜!

最近はまっている「相棒」の水谷豊の演技って、ゆっくりなのにキレがありますよね。同じスローテンポのしゃべりでも及川光博にはキレを感じない。

水谷豊と及川光博は何が違うのでしょうか。

何が違うのでしょうか。

何が違うのでしょうか。

それは「間」です。
「キレ」って「間」のことなんですよね。古畑任三郎の田村正和もそう。

リズムと間。止まるときに、間を取るときにものすごいエネルギーを使う。これって、これって、これって、・・・庭と同じだー!

ダンサーにも、役者にも、ガーデンデザイナーにも、そしてたぶん、あなたの日常にも「キレ」や「間」や「メリハリ」を出せる「ものすごいエネルギー」が必要なのです。 

がんばろ!