今日は『庭の呼吸法』です。

このタイトルにザワッとした人、心の水面にさざなみが立った人は必見。

ついでにもうひとつ、フロイトに興味はありますか?……では、始めましょう。


ラジオ体操の締めくくりに「はい、大きく息を吸ってぇ〜」というのがあります。

武道でも、お寺の座禅会でも、必ずといっていいほど呼吸を指導されます。

呼吸を意識することは、きっと大切な健康法なのでしょう。




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ところが、普段から呼吸を意識している人など、まずいません。

オギャーと生まれた瞬間から始まる肺の反復運動は、心臓と同じ。

無意識の領域でぼくらのシステムを動かしているのですから、無意識でいることこそが「正解」です。

ただ、知恵として、調子が落ちたときに深呼吸をし、ストレスが溜まったときに溜息をつく。

それもまた「正解」なのです。




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「ため息は心を削るカンナかな」という江戸の古川柳がありますが、医学的には、ため息も深呼吸も身体への効用は同じだそうです。

畑の土に例えれば「発酵」と「腐敗」のようなもので、科学的にはどちらも同じ現象。

幸福論で有名なアランは「ため息はあらゆる場合において有効な、健康の知恵である」と書いています。




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つまり、ため息とは、必要に応じて物置(無意識領域)から畑(意識領域)へと持ち出して使う「庭の小道具」のようなもの。

そう解釈すればいいのです。

気が滅入って勝手に出るため息とは別に、意識的につく「深呼吸のような深いため息」を活用しましょう。




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アラン? 古川柳? 意識・無意識? ……少し理屈っぽかったでしょうか。

ぼくら人類は、無意識を意識化するのがあまり好きではありません。

意識した途端、自らの不出来が浮き彫りになるようで、怖さや不快感がつきまとうからです。

本当に嫌ですよね、フロイトなんて。


そこで『庭の呼吸法』です。




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理屈が苦手なら、無意識に深呼吸してしまうような「庭」を整えてみてはいかがでしょう。

庭にいると、いつの間にか呼吸が深くなっている。

けれど本人はそんなこと意識もせず、ただ庭がある暮らしを謳歌している。

ターシャ・テューダーのように。


庭とは、住む人の心身を、無意識のうちに好調へと導いてくれる場所なのです。


人を無意識に深呼吸させる庭。

その手法はいくらでもありますし、あなたも何か思いつくはずです。

まずはそれを整えてみてください。

あとはその庭で過ごすことを習慣にするだけ。

その先には、重たいため息とは無縁の日々が待っています。




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庭を楽しんでいる人たちは、こうして無意識のうちに庭にいざなわれ、いい顔をして暮らしています。


そう、庭ですよ、庭。花咲く庭があれば、人生は上々です。


人に深呼吸をさせる庭。
たとえば、バラの香りが漂っていたら……。



もうすぐですねえ。
あと半月、くらいかな。