昨日、店で設計に熱中していて、調子に乗って集中域の奥深くに入り過ぎてしまい、例のあのドキドキクラクラに襲われた。そこは月に何度か踏み入ってしまう禁断の領域で、そのまま作業を続けたらきっと取り返しのつかない事態になるような気がして、怖くなり、いつも一目散に現世へと引き返す。
 気分を変えうようと外に出たら、上空には美しい絵が描かれていた。そういえば子供の頃、いつも空ばかり見上げていたなあ。傍目にはひたすらぼーっとしているように映ったであろうその時間、ぼくはとてつもなく雲に集中していた気がする。古代ギリシャ人が星空に神話の世界を見たように、ぼくもまた果てしのない空想と、小春日和にいるような平和な孤独の世界に遊んでいたのだということを、その瞬間に思い出したのだった。



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 集中力にはふた通りがあります。一点を凝視しうがってゆく集中と、どこまでも自由に広がってゆく集中です。
 もしも男の子がぼーっとしていたら、声をかけないでそのままにしておいてください。彼は脳内に、広がる方の集中力を培っている最中なのですから。振り返ってみれば、その時間がいかに貴重なものであることか。お母さんのケージを飛び出して羽ばたいた後に、遥か遠い世界にたどり着いて、そこに家庭を築いた時に、彼は声をかけることなく遠くで見守ってくれていたあなたに感謝することでしょう。
 男の子は放っておけばよし、という子育ての基本を、どうぞお母様方、よろしくお願いいたします。くれぐれも、弄り壊すことのありませぬように。

 ええっと、ついでにお願いしたいのは、同居されている男性にも男子と同じ扱いを。女房に弄り壊された男の残骸たちの哀れさたるや。無情とはこのことかと、何で?と。残骸になりつつある身としては、「もっと優しく扱ってあげたらいいのに」とまでは申しませんけど、せめてそっとしておいてほしいなあと思っちゃうんですけどねえ。いやはや・・・どうにも・・・男というものは・・・






 まあとにかく、今日も集中。今日の設計に集中し、パラダイスへの道をてくてくと。