石井さんちのご紹介、今日が最終日です。
途中別の記事を挟みながら、約一ヶ月間書いてきました。他にもご覧いただきたい庭がたくさんあり、それがどんどんたまってゆくので、ひとつのお庭の紹介が長くならないようにという気持ちがありながら、今回はまた長々と、思う存分書いてしまいました。
この石井さんちの庭はぼくには特別な感慨があります。つくづくすごいなあと。
これは得意の自画自賛ではなくて、なぜこういう庭が出現したのか、ガレージの屋上が何ゆえここまでの庭に変身できたのか、その源にある奥様の存在が、ものすごいなあと感じているということなのです。
出会いからしてすごかった。
ニコニコしながら店に入ってきて「やっと出会えたわね」みたいな感じで、いきなり庭への思いを語り始めました。そして一緒に来たお子さんたちに「このおじさんとの出会いは運命なのよ」と。
庭を設計し、それを吟味するうちに、奥様がお持ちの庭へのイマジネーションが、ぼくの何倍も強いことを知りました。
それは施工が始まってからも同じで、ぼくの設計をもとにして、できあがってゆく庭を観ながらの奥様のヒラメキ、提案によって、設計よりも濃く深い庭に仕上がりました。
年中ひっきりなしに庭を生み出し続け低手も、今回のような経験は希です。
いつもぼくが100を提案し、そのうちのお客様が選んだいくつかのことが現実の庭を形づくってゆく、というパターンなのが、今回はぼくが絵にした100をもとに、それを奥様が200の世界をイメージし、ぼくとしては頑張って何とか150の庭まで引き上げた、そういう感じでした。
奥様のそういう能力は、庭にだけ発揮されるのではありません。暮らし全般、奥様自身とご家族の人生全般に、すばらしい効果を生み出しています。傍目にハッキリとそれがわかる。奥様を中心にして、みなさんとてもイキイキと有意義な日々を送っています。
そのこと、そのコツを掴みたいなあと、もしそれを我がものにできれば、ぼくと家族の人生は安泰ですし、それを他のお客様に伝えながらの庭提案ができます。「いわふちの設計する庭はものすごい幸運を招くらしいよ」というような仕事ができたら、それこそぼくの本願ですからね。
奥様がお持ちの特殊能力がぼくに照射され、続いて屋上に照射され、魔法のようにできあがった庭の写真を並べながら、一ヶ月間考え続けた結果、・・・そのコツを解明することはできませんでした。何となくは掴んでいる気がするし、手にしてみればとても単純明快なことだという感触はあるんですけどねえ。あと一歩、という感じです。
しかし世の中に無駄なことはないもので、ウダウダとコツ探しを続けているうちに、ぼくの中で鮮明になった別のことがありました。
庭は幸せのもとと、幸せになるヒントだけでできている。
そして、
庭は、幸せな人と、幸せになろうとする人だけを招き入れる。
言い切ってしまいます。庭とはそういうものなのです。もしそうじゃない庭は、庭の態をしたディスプレイか、何となく庭風な空き地なのです。
奥様はそれをご存知でした。だからぼくを捜していた。建築家や造園師や他の人にいくらこのことを話しても言葉が通じないほどの違和を感じていたから、だからぼくとの出会いを運命であるとまで言ってくださったのでしょう。
庭のことを追求してゆくことは、幸せな暮らしを探求すること。突き詰めて、突き詰めて、とうとうぼくは「庭・幸福 原理主義」に至りました。原理主義者、怖いですよー、原理原則のみに思考を集約してゆく。
ぼくの中に生まれた原理主義者がマイクを要求していますので、しばしお聴きください。
あなたが庭をお持ちなら、その庭が本当に庭なのか、庭っぽい空き地なのかを判断してください。その基準は「あなたとご家族が、その庭があることによって、大きな幸せを感じながら暮れしているかどうか」ということです。そうならその場所は庭、そうじゃなければ、そこを庭と呼べる場所にしない手はありません。何しろそれには「幸せ」がかかっているのですから。あなた、幸せになりたいでしょ。
もしあなたが大して幸せになりたいと思っていないのなら、ぼくの話はまったく影響しないので、安心して続きをお聴きください。幸せになりたい人は、人生が大きく変わる可能性がありますから、心してお聴きください。
日本有数のお金持ちがいます。特定の分野において、世の中に高い評価を受ける実績を残した人がいます。絶大な人気を得ているタレントがいます。あなたは庭への認識を少し変えるだけで、それらの人たちよりも確かで大きな幸せを手に入れることができるのです。
どんなに成功した人であっても、そのことと幸福感はイコールではありません。まったく関係のない、違う概念の世界です。成功したら幸せになれるなていうことは一切ないのです。それどころか、何かに秀でるためには違う部分の犠牲を必要としますので、家庭内のバランスを欠いていたり、自らが心身を患ったり、だれかに恨みをもたれたりということもあります。
庭は幸せのもとと、幸せになるためのヒントだけでできています。そして、庭は幸せな人と、幸せになろうとする人だけを招き入れてくれます。そんな不思議で特殊な場所は、庭以外にはこの世に存在しません。
このことを知ったあなたは、今日から毎日庭に出て、庭を見つめ、庭と語らいながら暮らしてください。そうすることが、あなたとあなたの家族が、どんな成功者よりも幸福な人生を送るための、ただひとつの道なのです。
いやいや、原理主義はいけません。「◯◯こそが唯一の道」という話には決して近づいてはいけないのです。
でもこの原理主義者、なかなかおもしろいことを言うなあ。しばらくぼくの中で生息させておこうと思います。
この庭から、いろんなことを感じ、考えさせられました。おかげで、またひとつ庭への思いが深まり、ぼくの中の引き出しが増えました。
素敵な仕事をさせていただいた石井さんに感謝です。そして、石井さんとの出会いへと導いてくれた運命に感謝しています。いやあ、楽しかったー!
途中別の記事を挟みながら、約一ヶ月間書いてきました。他にもご覧いただきたい庭がたくさんあり、それがどんどんたまってゆくので、ひとつのお庭の紹介が長くならないようにという気持ちがありながら、今回はまた長々と、思う存分書いてしまいました。
この石井さんちの庭はぼくには特別な感慨があります。つくづくすごいなあと。
これは得意の自画自賛ではなくて、なぜこういう庭が出現したのか、ガレージの屋上が何ゆえここまでの庭に変身できたのか、その源にある奥様の存在が、ものすごいなあと感じているということなのです。
出会いからしてすごかった。
ニコニコしながら店に入ってきて「やっと出会えたわね」みたいな感じで、いきなり庭への思いを語り始めました。そして一緒に来たお子さんたちに「このおじさんとの出会いは運命なのよ」と。
庭を設計し、それを吟味するうちに、奥様がお持ちの庭へのイマジネーションが、ぼくの何倍も強いことを知りました。
それは施工が始まってからも同じで、ぼくの設計をもとにして、できあがってゆく庭を観ながらの奥様のヒラメキ、提案によって、設計よりも濃く深い庭に仕上がりました。
年中ひっきりなしに庭を生み出し続け低手も、今回のような経験は希です。
いつもぼくが100を提案し、そのうちのお客様が選んだいくつかのことが現実の庭を形づくってゆく、というパターンなのが、今回はぼくが絵にした100をもとに、それを奥様が200の世界をイメージし、ぼくとしては頑張って何とか150の庭まで引き上げた、そういう感じでした。
奥様のそういう能力は、庭にだけ発揮されるのではありません。暮らし全般、奥様自身とご家族の人生全般に、すばらしい効果を生み出しています。傍目にハッキリとそれがわかる。奥様を中心にして、みなさんとてもイキイキと有意義な日々を送っています。
そのこと、そのコツを掴みたいなあと、もしそれを我がものにできれば、ぼくと家族の人生は安泰ですし、それを他のお客様に伝えながらの庭提案ができます。「いわふちの設計する庭はものすごい幸運を招くらしいよ」というような仕事ができたら、それこそぼくの本願ですからね。
奥様がお持ちの特殊能力がぼくに照射され、続いて屋上に照射され、魔法のようにできあがった庭の写真を並べながら、一ヶ月間考え続けた結果、・・・そのコツを解明することはできませんでした。何となくは掴んでいる気がするし、手にしてみればとても単純明快なことだという感触はあるんですけどねえ。あと一歩、という感じです。
しかし世の中に無駄なことはないもので、ウダウダとコツ探しを続けているうちに、ぼくの中で鮮明になった別のことがありました。
庭は幸せのもとと、幸せになるヒントだけでできている。
そして、
庭は、幸せな人と、幸せになろうとする人だけを招き入れる。
言い切ってしまいます。庭とはそういうものなのです。もしそうじゃない庭は、庭の態をしたディスプレイか、何となく庭風な空き地なのです。
奥様はそれをご存知でした。だからぼくを捜していた。建築家や造園師や他の人にいくらこのことを話しても言葉が通じないほどの違和を感じていたから、だからぼくとの出会いを運命であるとまで言ってくださったのでしょう。
庭のことを追求してゆくことは、幸せな暮らしを探求すること。突き詰めて、突き詰めて、とうとうぼくは「庭・幸福 原理主義」に至りました。原理主義者、怖いですよー、原理原則のみに思考を集約してゆく。
ぼくの中に生まれた原理主義者がマイクを要求していますので、しばしお聴きください。
あなたが庭をお持ちなら、その庭が本当に庭なのか、庭っぽい空き地なのかを判断してください。その基準は「あなたとご家族が、その庭があることによって、大きな幸せを感じながら暮れしているかどうか」ということです。そうならその場所は庭、そうじゃなければ、そこを庭と呼べる場所にしない手はありません。何しろそれには「幸せ」がかかっているのですから。あなた、幸せになりたいでしょ。
もしあなたが大して幸せになりたいと思っていないのなら、ぼくの話はまったく影響しないので、安心して続きをお聴きください。幸せになりたい人は、人生が大きく変わる可能性がありますから、心してお聴きください。
日本有数のお金持ちがいます。特定の分野において、世の中に高い評価を受ける実績を残した人がいます。絶大な人気を得ているタレントがいます。あなたは庭への認識を少し変えるだけで、それらの人たちよりも確かで大きな幸せを手に入れることができるのです。
どんなに成功した人であっても、そのことと幸福感はイコールではありません。まったく関係のない、違う概念の世界です。成功したら幸せになれるなていうことは一切ないのです。それどころか、何かに秀でるためには違う部分の犠牲を必要としますので、家庭内のバランスを欠いていたり、自らが心身を患ったり、だれかに恨みをもたれたりということもあります。
庭は幸せのもとと、幸せになるためのヒントだけでできています。そして、庭は幸せな人と、幸せになろうとする人だけを招き入れてくれます。そんな不思議で特殊な場所は、庭以外にはこの世に存在しません。
このことを知ったあなたは、今日から毎日庭に出て、庭を見つめ、庭と語らいながら暮らしてください。そうすることが、あなたとあなたの家族が、どんな成功者よりも幸福な人生を送るための、ただひとつの道なのです。
いやいや、原理主義はいけません。「◯◯こそが唯一の道」という話には決して近づいてはいけないのです。
でもこの原理主義者、なかなかおもしろいことを言うなあ。しばらくぼくの中で生息させておこうと思います。
この庭から、いろんなことを感じ、考えさせられました。おかげで、またひとつ庭への思いが深まり、ぼくの中の引き出しが増えました。
素敵な仕事をさせていただいた石井さんに感謝です。そして、石井さんとの出会いへと導いてくれた運命に感謝しています。いやあ、楽しかったー!